球児たちの夏の祭典が、真っ盛りを迎えている。5日に開幕した第108回全国高校野球選手権大会。代表49校が連日熱戦を繰り広げている中で、担当記者たちも現地で精力的な取材を行っている。大会期間中のアマチュア野球特集面では、地方大会に続き「書ききれなかった話」をテーマに詳報。敗退校の活躍を中心に、記者たちがセレクトした話題を紹介する。
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「下を向くな」「最後は“いい顔”して終わろう」-。グラウンドから取材エリアへと引き揚げてくる八王子実践の選手たちはチームのキャッチフレーズも交えながら、お互いを励まし合っていた。元ドジャースの河本ロバート監督(40)は「負けてはしまったんですけど、すごくみんな楽しく、いい顔をしてプレーしてくれた」と、最後まで自身の教えを貫いてくれた選手たちをたたえた。
独特の教えは、現役時代にドジャースでマイナー契約を結んだ後に、イップスを経験したことがきっかけだった。「どんなことをやっても、どうしても下向きになってしまったり、ネガティブになった。練習方法とかもいろいろ考えてやるんですけれど…。負のエネルギーが出てしまっていたんじゃないか。下を向くエネルギーを出してしまうと、周りにも感染することもあると思う」。たどり着いたのが「いい顔」だった。
野球部の専用グラウンドがない環境から、強豪ひしめく西東京を勝ち上がり初の甲子園切符を手にした。延長10回タイブレークの末に鳴門渦潮(徳島)に敗れ、初出場&初勝利は惜しくも逃した。それでもロバート監督は「甲子園に連れて行ってくれてありがとう」と、飛びきりのいい顔を見せた。【平山連】