球児たちの夏の祭典が、真っ盛りを迎えている。5日に開幕した第108回全国高校野球選手権大会。代表49校が連日熱戦を繰り広げている中で、担当記者たちも現地で精力的な取材を行っている。大会期間中のアマチュア野球特集面では、地方大会に続き「書ききれなかった話」をテーマに詳報。敗退校の活躍を中心に、記者たちがセレクトした話題を紹介する。
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明徳義塾(高知)の筧遥真外野手(3年)は親子2代での白星を逃し、涙に暮れた。10日の日南学園(宮崎)戦に「6番右翼」で出場し2安打を放つも、サヨナラ負けで初戦敗退。父の裕次郎さん(42)は同校の02年甲子園初優勝メンバーで、近鉄などでも活躍した。父の存在を知る人も多く「打てないだけでプレッシャーになっていました。でも、やるしかないと割り切ってやってきました」。
県大会では調子を崩し、打撃フォームを見つめ直した。「体が浮きあがっちゃうので納得するまで睡眠時間を削って素振りをさせてもらいました」。ヒントになったのは、父のアドバイスで書いていた野球ノート。過去に書いていた「焦らない。タイミングをゆっくりとる」の言葉を見つけ、糸口をつかんだ。
初の夏の聖地では、足がつって途中交代したが「後悔はないです。楽しいことばかりではなかったですが、ここまで来られてよかったです」と晴れやかに話した。
スタンドで見守った裕次郎さんも息子の姿に「思ったより普通にやっているから安心しました」と笑顔。あの時からチームを率い続ける馬淵監督へ「親子で連れてきてもらって感謝しています」とグラウンドを見つめた。