<全国高校野球選手権:智弁和歌山2-1社>◇11日◇2回戦◇甲子園
3年ぶり出場の社(やしろ=兵庫)が智弁和歌山の投手陣を打ちあぐねて、初戦で散った。同校4年ぶりの夏白星は飾れなかった。
◇ ◇ ◇
スタンドへのあいさつを終え、社のエース岩井秀耶(しゅうや)投手(3年)の目から涙がこみ上げた。
「これでほんまに3年間が終わったんやと思ったら涙が出てきて…。でも本当に楽しく投げることができました」
堂々のマウンドだった。初回だ。2死から相手の3番打者に対し、2ストライクからの3球目。真ん中低めへこの日最速150キロを計測。自己最速まで1キロと迫り、今大会3人目となる大台を計測した。その後は2、3回に1点ずつを失うも、4回以降は無失点投球。「調子は良かった」という直球で押し、要所でスライダー、スプリットなどの変化球も交えながら打者の打ち気をそらした。9回を7安打2失点。103球の熱投だった。
負けん気の強さは人一倍だった。帽子のつばの裏には「俺は強い」の言葉をしたため「気持ちだけは絶対に負けないでおこうと。いつ潰れてもいいくらい全力で投げていました。その投球はできたかなと思います」。何度も自ら鼓舞してきた言葉を胸に刻み、最後まで1人で投げ抜いた。自身初の聖地マウンドも、臆することなく強打の智弁和歌山に立ち向かった。
今後は「大学からプロを目指したいです」と明かし「ゼロに抑え、勝てる投手になりたいです」と決意をにじませた。