<全国高校野球選手権:健大高崎4-1佐野日大>◇16日◇3回戦◇甲子園
敗退チームのドラマにスポットを当てる「胸張ってイイじゃん」を随時掲載し球児たちの奮闘に迫ります。
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因縁の相手の壁は越えられず、佐野日大・中村盛汰主将(3年)にとって、最後の夏が終わった。「9番一塁」でスタメン出場も2打席凡退に倒れ、4回の守備から交代後も最後までベンチで声を絶やさなかった。
監督としてPL学園を春夏6度の全国優勝に導いた名将・中村順司氏(80)を祖父にもち、父、兄も球児の野球一家で育った。自立を志し進学した同校で、主将として63人の部員を束ねた。「苦しいことの方が多かった」。それでも「お前がキャプテンじゃなきゃここまで来られなかった」。仲間にもらった言葉を胸に刻んだ。
今春センバツに出場するも完封負けで初戦敗退。その時、祖父と約束した「校歌を歌う」という約束をこの夏かなえた。「野球ができたのは家族の支えがあったから。本当に祖父なしではここまで来られなかったので、感謝しかない」。順司氏も「よく頑張ったと思います。2回も校歌を聞かせてくれました」と愛孫をねぎらった。
大学では野球を続けながら教員免許の取得を目指し、母校に指導者として帰る青写真も描く。「おじいさんにも喜んでもらえるように。麦倉監督のような、選手ひとりひとりに向き合える指導者になりたい」。未来を切り開いていく。【高橋香奈】