<全国高校野球選手権:天理7-0三重>◇18日◇準々決勝◇甲子園
天理が三重との隣県対決に7-0で快勝し、9年ぶりの4強進出を決めた。甲子園初先発の背番号10の左腕、橋本桜佑投手(3年)が9安打されるも要所で粘り、4奪三振で完封。「いつか出番がくる」と準備していた奈良大会準決勝以来のマウンドで躍動した。「自分のボールはきれいな真っすぐじゃない。少し動いているので、真っすぐ(狙い)でいっても打ちづらい」。6イニングで得点圏に走者を背負ったが、“動く真っすぐ”で芯を外し、決定打を許さなかった。
亡き友に捧げる渾身(こんしん)の154球だった。夏前に親友を亡くした。「最初は気持ちも落ち込んだんですけど、夏(奈良で)で勝って甲子園に連れてきてあげる…。それが一番自分ができること」。約束を果たし、甲子園でも勝った。思いは届いたはずだ。「見てくれていると思う。いいものを見せられたのかな」。思わず感極まった。
打線は2回に4番金本の大会2号ソロで先制すると、8番小沢の2本の適時打などで7得点。甲子園単独4位の夏52勝目に花を添えた。「まだここが目標ではない。やっぱり日本一」。36年ぶりの頂点まであと二つ。仲間と、亡き友ともっと良い景色を見にいく。【佐藤妙月】