<全国高校野球選手権:智弁和歌山11-3仙台育英>◇18日◇準々決勝◇甲子園
智弁和歌山打線から死角が消えた。荒井優聖(ゆうき)内野手(3年)が今夏甲子園初安打から4打席連続安打。中谷仁監督(47)が試合前から「早く起きてほしい」と目覚めを待ち望んだ2番打者が覚醒し、打線がつながった。仙台育英を18安打11得点で圧倒し、5年ぶりの夏4強を決めた。
「ほっとしました」の言葉に実感がこもる。本来は塁上に走者がいるときは「打点を稼げ」と監督に期待される打力の持ち主。だが和歌山大会準決勝から当たりが止まり、4試合連続無安打。それでも前日17日の打撃練習中、中谷監督は「明日(18日)は荒井が活躍するから」と声をかけてくれた。不変の信頼に、気持ちがぐっと上向いた。ボールを見過ぎてバットが出ていなかった状況を改善。3回無死一塁で仙台育英・古川の141キロストレートを捉えて左翼線へ二塁打。7回2死満塁は2点打。ようやく本領を発揮した。
実家は千葉・柏市。小学6年の冬、ヤクルトジュニアの仲間と都内で、当時日本ハムの主砲だった中田翔さん一家と遭遇。「みんなで行ったら迷惑かなと思って、自分だけこっそり」と近付いて写真を撮ってもらった。完全プライベートでも、笑顔で2ショットに応じてくれた中田さんの神対応に心酔。「あんな打者になりたい」と目標を持って、3度目の甲子園へ。横浜との決戦を前に、頼れる2番が復活した。【堀まどか】