90年優勝以来36年ぶりの決勝進出を目指す天理(奈良)が、20日の準決勝に向けて奈良県内で前日練習を行った。全体ではノックでの守備練習や打撃練習で約1時間汗を流した。
藤原忠理監督(60)は準々決勝で「旬の風が吹いている」と語ったことについて言及。「クーリングタイム明けの6回ですね。このようになるよ、だから思い切り行きなさいよ、と言ったことが何かしら全部、本当に勘ですけども当たっているというところ。それともう一つ、一人エラーが出ても失点につながらない。そのあともう一回同じところに打球が飛んでるんですよね。それでファインプレーをしている。この辺に何か目に見えない後押しがあるな、と感じています」と発言の裏側を明かした。
甲子園の大舞台で「水物」の打線が好調。「試合によって前の者、後ろの者、真ん中の者という形でラッキーボーイが出ている。ですから、どこからチャンスが来るかわからない。ただ、振れてきてはいるな、という印象はあります」とどの打順でもその日の主役になれる選手が出ていることに手応えを感じる。
準決勝では健大高崎と対戦。相手の注目選手には自身と“同じポジション”の大岩翔斗捕手(3年)を挙げた。「やはりキャッチャーの大岩君ですかね。彼が中心ですよね。野手全員がピッチャーいけるんじゃないかというぐらい、もう色々な投手抱えている。どのピッチャーが出てきても彼はしっかりとその特徴を生かしてゲームプランをしている。それから打線でも軸を打っている。大岩君をどう本当に抑えていくか、また攻略をしていくか。対ピッチャーではなく、配球も含めてどう攻略をしていくか。これが一つの鍵になるんじゃないか。私もキャッチャー出身なんで、そういうところで見ています」と攻守で要として活躍する大岩を警戒する。
一方、自チームのキーマンは変わらず「やっぱり金本でしょう」と準々決勝でも先制ソロ本塁打で勢いをつけた頼もしい4番主将・金本相有内野手(3年)に期待する。「ここからは絶対に苦しい試合にはなる。でも彼が変えてくれるだろうと信じてますね」と絶大な信頼を寄せる。
「3対1を作り上げるチーム」は準決勝でも崩さない。先制、中押し、ダメ押しが理想。中でも先制点が重要になってくる。そこから、打てなくとも粘りの四球や敵失を誘っての中押し。そして投手に頑張ってもらいながらダメ押し、と常に3得点をイメージして進めたいところだ。逆に考えれば、3失点までは許容範囲。そこもナインにしっかりと伝えて大一番に臨む。
次勝てば36年ぶりの決勝となるが、まずは目の前の試合に全力を注ぐ。「我々一戦一戦、それから1イニング1イニングのチーム。あまり先を見ないように、とにかくピッチャー全員使ってでも次の1勝は勝ち取りたい」と全員野球で勝利をつかむ。