【甲子園】霞ケ浦・稲山幸汰、自分への応援歌口ずさみながら「4次元投球」横浜に全力尽くし充実

横浜対霞ケ浦 力投する霞ケ浦エース稲山幸汰(2026年8月16日撮影) 

球児たちの夏の祭典が、佳境を迎えている。5日に開幕した第108回全国高校野球選手権大会。代表49校が連日熱戦を繰り広げた中で、担当記者たちも現地で精力的な取材を行っている。「書ききれなかった話」も多くあり、記者たちがセレクトした敗退チームの話題を紹介する。

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霞ケ浦(茨城)の稲山幸汰投手(3年)は、相手打者への応援歌を口ずさみながら「楽しんで投げられた」と振り返る。3回戦の横浜(神奈川)戦では6回途中から登板。「今日が一番良かったけど、相手が一枚上手だった」と持てる力は出し切った。横浜の勢いを止めることはできなかったが、V候補相手に全力を出し尽くした充実感があった。

最速は148キロ。高橋祐二監督(66)は「茨城ナンバーワン右腕」と評してきた。ロッテ木村優人投手(21)らを育てた指揮官から「精度、強さ、いろんな部分でお前が一番だとずっと言ってきた」と背中を押され、二人三脚で成長してきた。磨いてきたのは「4次元投球」。高低、コース、緩急、リズムの四つを意識し、投球の幅を広げた。稲山も「選択肢が広がった」と、球速だけに頼らない投球術を身につけた。

努力を重ね、プロからも注目されるまでに成長し、甲子園でもその力を示した。それでも、今後については「野球をやるか分からない」と明かす。大学進学への希望は持ちながらも「いろんな世界を見てみたい」とまだ答えは出ていない。野球を続けるのか、新たな世界へ飛び込むのか。努力してきた3年間を糧に、次の舞台でも自分らしく歩んでいく。【田島優大】