<秋季高校野球宮城県大会各地区予選>◇30日◇南部地区1次予選4回戦、同2次予選2回戦ほか◇名取市民球場ほか
昨秋東北大会初出場を果たした名取北が、柴田に7-0の7回コールドで快勝し、県大会シード権を獲得した。1番高橋尚埜外野手(2年)が7回に2点適時打を放ち試合を決めた。宮城農は仙台西を9-2の8回コールドで下し、2年連続の県大会進出を決めた。
◇ ◇ ◇
試合を動かし、しっかりと締めた。名取北・高橋尚は初回、先頭打者で外角チェンジアップを捉え、中前打で出塁。そして犠打で進塁し、佐久間の適時打で先制のホームを踏んだ。5点リードの7回2死満塁では、高めの直球を見逃さず、左中間越えの2点適時打。「つなぐバッティングをしようと思った結果でした。今まで結果が出なかった分、ここで決めきれて良かった」。コールド勝利でシード権をつかみ、仲間と喜びを分かち合った。
名取北は昨秋、県3位で東北大会に初出場。1回戦敗退もセンバツ21世紀枠の補欠校に選ばれた。快進撃を見せたチームの中で、高橋尚に与えられた背番号は「2」。しかし、県初戦の東陵戦で先発マスクをかぶるも、3回で交代。結果を残そうと思うがあまり、リードが空回りし、ふがいなさだけが残った。「自分の我を出すんじゃなくて、チームのために徹するという気持ちが大事だと気付いて、少しずつ変われました」。苦い経験を糧に自己改革した。
初の東北大会はけがも重なり欠場。その後、なかなか出場機会が巡ってこなかった高橋尚に、転機が訪れた。新チーム結成後、佐藤純二監督(52)から、俊足と強肩を生かせる外野手への転向を打診された。「捕手をやりたいという気持ちもありましたけど、自分の長所を生かせてチームのためを思うと良い提案だと思いました」。新チームから各ポジションごとにキャプテンを設けることとなったが、外野キャプテンとしても奮闘する日々。自分主体だった1年前の高橋尚は、もういない。
シード権を獲得し弾みをつけた。だが、指揮官は試合後すぐに「自分たちは強くない」とかぶとの緒を締めた。「過信し過ぎないように。全員で1点の重みを理解して、一球一球大事にやっていきたい」。2年連続の東北大会に向い、着実に力を付けていく。【高橋香奈】