高校野球秋季福島大会(17日開幕、ヨークいわきスタジアムほか)で6連覇を目指す聖光学院が、初戦で小高産業技術と対戦する。
新チームで斎藤智也監督(63)が期待する選手が、塩谷凌久外野手(2年)だ。県北支部予選で中軸を担い、3試合12打数6安打6打点と優勝に貢献。持ち味の勝負強い打撃と幅広い守備範囲を発揮し、県大会でもチームを引っ張る。
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聖光学院・塩谷が公式戦で初めて4番に抜擢(ばってき)されたのは、県北支部予選準決勝の学法福島戦だった。この試合でコールド勝ちを決める中越え安打を放ち、福島成蹊との決勝でもチーム初の適時打と勢いをもたらした。「ここぞ、という場面で1本出せるのが、聖光学院の4番だと思っています」。打席でプライドを体現し「みんながつないでくれたチャンスでは、自分が全部、走者をかえしたい」と、打線をけん引する。
身体能力の高さはチームでも屈指だ。斎藤監督が「馬力やバネの強さ、瞬発力はチームで一、二を争う」と太鼓判を押す中、塩谷は「打撃より好き」と中堅守備で自信を打ち出す。参考にするのはソフトバンク周東だ。「打撃と違って調子の良しあしがない。投手が打ち取った打球は、全部捕る気持ちでやっています」。動画を見ながら、守備範囲や打球判断、送球など細部まで注視する。
憧れのチームで力を磨き、上を目指す。22年夏の甲子園で4強入りした世代を「かっこいい」と思い、愛知から福島で腕を磨くと決めた。今夏、仙台育英の主力として躍動した小久保颯弥外野手(2年)は、愛知名港ボーイズ時代のチームメート。「東北大会で戦おう」と約束を交わし、ライバル対決を待ちわびる。
結果で逆境をはね返す。指導者たちからは、近年のチームと比べ「力がない」と言われる。打線の中心を任されるだけに「悔しい。見返したい気持ちはある」と、塩谷は意気込む。「スケールの大きい打者に成長してほしい」と、斎藤監督から期待を寄せられる大器。この秋、「名門の4番」の力が試される。【田口元義】
◆塩谷凌久(しおたに・りく)2010年(平22)3月19日生まれ、名古屋市出身。八幡小3年から「ときわイーグルス」で野球を始め、八幡中では「愛知名港ボーイズ」に所属し、外野手兼投手としてプレー。聖光学院では2年秋からベンチ入り。176センチ、80キロ。50メートル走は6秒1。右投げ右打ち。