甲子園決勝で、また会おう-。第96回全国高校野球選手権に出場する南北海道代表、東海大四の大河内航左翼手(3年)と、北北海道代表、武修館の千葉祐也主将(3年)池田亮太捕手(3年)が7月31日、それぞれのチームとともに表敬訪問した北海道庁で共闘を誓った。3人は中学時代、一緒にサン石狩クラブ(現石狩ボーイズ)でプレー。中学3年時に交わした「別れても一緒に甲子園へ」という“男の約束”を果たした。

 たった5人の同期から、3人の甲子園ボーイが誕生した。高校進学とともに3人とも親元を離れて、札幌と釧路で生活。千葉は「ホームシックになった時、2人との約束が心の支えになった」。北海道の代表として顔を合わせ「われながらすごいと思う。今でも信じられない」(大河内)「北と南で一緒に甲子園に出ようと言っていたので、夢がかなってうれしい」(池田)と再会を喜んだ。

 地区予選では4番大河内が決勝打を放った東海大四が、1日早く南北海道の代表切符をつかんだ。翌日の北北海道決勝。「自分も負けられないと思って臨んだ」と千葉。元チームメートの活躍を刺激に、春夏通じて初の甲子園出場を決めた。

 次なる夢は、甲子園での対戦だ。どちらにも、意地がある。「あいつらより先には、北海道へ帰れない。最後まで一緒に戦えたら」と大河内。千葉も「勝ち上がって戦いたい」と、より上位での対戦を見据えた。【中島宙恵】