ナショナルズからフリーエージェント(FA)となっているブライス・ハーパー外野手(26)ら、注目FA選手の移籍先はまだ決まっていないが、来季のチーム編成に向けて各球団が盛んに動いている。エンゼルスは21日、15年にメッツで13勝を挙げた右腕、マット・ハービー投手(29)と1年1100万ドル(約12億1000万円)で合意し、現時点でのメジャー40人枠を固めた。

エ軍のチーム構成を振り返ると、18年、開幕ロースターに入っていた25選手のうち、半数以上の13人がチームから去った。正捕手で大谷翔平投手(24)の女房役だったマルドナド、二塁手のキンズラー、控え捕手のリベラはシーズン中に他球団へトレードされ、開幕投手を務めたリチャーズは、シーズン後にFAでパドレスに移籍した。

中継ぎ左腕アルバレスも、チームを去った中の1人。登板76試合で防御率2・71、リリーフとして最も安定していたが、今月6日、フィリーズへトレードで移籍となった。10カ月前の春のキャンプでは、クラブハウスのロッカーが大谷と隣同士。母国語のスペイン語で話すこともあった。親交を深め、大谷からサインボールももらった。愛娘へのプレゼントかと聞くと「いや、これは僕用のだよ。家に飾るんだ。もうちょっともらいたいけど、満足だよ」と、うれしそうだった。チームメートとして大谷とともに戦ったのは1年足らずだったが、忘れられない経験となったはずだ。

毎年、毎年、チームは様変わりするもの。常に活発な新陳代謝で選手が入れ替わる。ただ、チームは別々となっても、戦いの場は同じメジャーの舞台。元チームメートとの対決という意味では、選手にとっても、ファンにとっても楽しみが増えるのかもしれない。家族で集まり、一家だんらんを楽しむ25日のクリスマス。今年、また来年のメジャーの行方も話題の1つとなることだろう。【MLB担当=斎藤庸裕】(ニッカンスポーツ・コム/野球コラム「ノブ斎藤のfrom U.S.A」)