カブスからFAとなり、移籍先が決まっていない上原浩治投手(42)が20日、野球教室を行った福島市で、今季限りでの現役引退を示唆した。米球団からのオファーを問われ「何個かあるけど、契約までには至ってない。判を押さないことには…。もし契約があれば、90%以上の確率で辞めるつもり。とにかく今年1年です」と語った。

 4月で43歳となり、移籍先が決まればメジャー10年目、日米通算20年目のシーズンとなる。自身の引き際についても考えており「去年からそういう思いはあった。10年、10年という節目で終わるのが一番きれい」と自らの考えを明かし「マイナー契約なら辞めます」とも断言した。来年のプレーについては「今年もしメジャーの契約があって、いい成績を収めて、どっかから声がかかれば考えることになる」と“残り10%”の可能性についても話し、日本球界復帰については「考えてないし、お誘いもない」と現状を説明した。

 この日、福島出身で16年に巨人を引退した鈴木尚広氏(39)と野球教室を行った会場は、20年の東京五輪で使用する県営あづま球場隣の体育館。上原は「本音としては五輪に出たいけど、20年までは持たない」と苦笑い。同じく移籍先未定のイチローについては「もう1回対戦したい。とにかく続けたい思いでいっぱい」と思いを述べた。【高橋洋平】