大谷の同僚で「二刀流」に挑戦しているエンゼルスの左腕ジャレド・ウォルシュ一塁手兼投手(25)が23日(日本時間24日)、ツインズ戦でメジャー初登板を果たした。2-15と大量リードされた9回表に5番手として救援。1回2安打1失点1四球の内容だった。

一方的な展開で野手が登板することは、さほど珍しくない。ただ、ウォルシュの場合、今後を見据えた試運転の意味合いも込められていた。「エキサイティングだった。長い間、待ち望んでいたから」。失点したものの、最速90マイル(約144・8キロ)の速球にカーブ、チェンジアップを交え、タイミングを外した。

今季は3Aで開幕を迎え、打者として37試合で打率3割2厘、10本塁打、26打点。投手としても、5試合に救援し、1勝0敗、防御率3・60と「二刀流」をレベルアップさせてきた。

初昇格した15日のツインズ戦では、一塁手としていきなり3安打と活躍。「あの日は緊張したけどね。今日は(登板の)可能性があると思ったよ」。この日は5回まで野手として室内ケージなどで体を動かし、大量リードされたことでブルペンへ向かった。

現段階で、首脳陣は大差の状況での登板に限定している一方で、救援左腕が不在でもあり、結果を残し続ければ定着する可能性も十分。大谷とはレベル、役割とも異なるものの、ウォルシュの「二刀流」も、米球界の新たな潮流になるかもしれない。(アナハイム=四竈衛)