カブスがまさかの6連敗を喫し、2年連続で地区優勝を逃した。ダルビッシュ有投手(33)が22日(日本時間23日)、首位カージナルス戦に先発。今季最長の8回1/3までマウンドに立ちながら逆転を許し、8敗目(6勝)を喫した。

自身初となる3試合連続2桁の12奪三振をマークしても、敗れた事実から目を背けるつもりはなかった。間断なく、吹き付ける風雨の中でも「問題なかった」「全体的に良かった」と言い切った。新兵器ナックルカーブへの対応を察知すると、スライダー、スプリットで幻惑した。「投げミスはあったけど、選択ミスはなかった」と言えるほど、頭脳と感覚はさえた。自軍は連敗中で、しかも救援陣が不調。14年以来5年ぶりとなる完投の機会を意気に感じた。それでも、9回は巧者カ軍につかまった。

残り6試合でワイルドカードで4差。極めて厳しい状況ながら、ポストシーズン進出の可能性は消えていない。ダルビッシュの残り登板は1試合。「ちゃんと準備して勝てるように頑張りたいと思います」。圧倒的な力と高度な技術を備えるメジャー8年目。このまま終わるのは、もったいない。(シカゴ=四竈衛)

▽カブス・マドン監督(ダルビッシュについて)「フラストレーションのたまる試合だったが、素晴らしい投球だった。9回はいずれにしてもダルビッシュでいくつもりだった」