エンゼルス大谷翔平投手(25)の新打法にマドン監督が目を光らせる。今季初の実戦は25日(日本時間26日)のレッズ戦となる予定。昨年までのノーステップではなく、右足を少し上げる新フォームが注目される。

21日(同22日)に大谷のライブBP(実戦想定の打撃練習)を見守ったマドン監督は「基本的には選手のやりたいようにやらせたい。修正が必要かどうか、まずは観察する」と話した。

ポイントはタイミングだ。同監督は現時点で「心配はしていない」と強調したが、足を上げることで「タイミングを取ることが難しくなる」と指摘。カブスの監督だった17年3月、WBC準決勝の米国戦を控えていた日本代表との強化試合で感じたことでもある。「足を高く上げ、地面に着くまでの時間が長いとアジャストするのが難しくなる」と、ベース付近でボールを多彩に動かす外国人投手には対応できないと予測。実際に日本は米国に敗れ、同監督の見立ては的中した。

とはいえ、足を上げることを否定している訳ではない。「もし足を上げるなら、早く下げればいい」。メジャーの強打者でも足を上げる選手はいる。踏み込む足の着地を早くすることで、対応は可能と説明した。

新打法に取り組んでいる大谷の右足の上げ方は、高かった1年目のキャンプ中と比べると低く、足を早く着地させやすい位置にある。「勉強になることもたくさんあると思う」と進化の一貫で試行錯誤を続ける。マドン監督のゴーサインが出るか。結果が求められる実戦となる。(テンピ=斎藤庸裕)