野球の仕事に携わって53年という熟練スカウトのロン・リッジ氏が、これまで見てきたなかで最高の投手は、1991年のドラフトでヤンキースから全体1位指名を受けるも、メジャーに昇格せずに終わった左腕ブリエン・テイラーだと断言した。MLB公式サイトが伝えている。

リッジ氏はブルワーズのスカウトに就任した当初、高校3年生だったテイラーの能力に魅了され、その後数カ月は彼のことしか考えられなくなったとコメント。総合的な将来性の指標(20~80)でテイラーを評価する際に、かつて使用したことのない「72」という点をつけたと明かし、「これまで私がスカウトした投手では、テイラーが一番。球界史上最高投手のひとりになるはずだった」と語った。

契約ボーナス155万ドル(約1億6000万円)という当時最高額でヤンキースに加入したテイラーだったが、2年目のオフシーズンにフィールド外での喧嘩で左肩を痛めてから調子が低下。インディアンス傘下でも投げたが、メジャーに昇格することのないまま、2000年を最後に引退した。