米大リーグ機構(MLB)と選手会が、政府の保健機関の承認を得た上で5月にアリゾナ州でキャンプ再開を検討していると、7日付のESPN電子版が伝えた。両者はこの日、電話会議で今季開幕のあらゆるシナリオを検討し、その中で、5月に同州限定で全30球団がキャンプを再開、2~3週間後に開幕する案が浮上したという。

アリゾナ州には15球団10球場のキャンプ地とダイヤモンドバックスの本拠地があり、有力案ではここで全30球団が無観客で試合を開催。選手とコーチ以外は最低限のスタッフをそろえ、行動は球場とホテルの往復にほぼ制限し、選手らに日常的に新型コロナウイルス検査を受けさせる。米国は5月上旬に検査能力を大幅に拡大する見通しで、それが可能になるという。

またAP通信は、MLBと選手会が今季の全公式戦をアリゾナ州内のみで無観客で開催する案を検討していると伝えた。一方、ニューヨーク・ポスト電子版は、開幕前に盛り上げイベントとして、本塁打競争を開催する案も上がったと伝えている。多くの課題があり実現にこぎ着けるか不透明だが、MLBと選手会は開幕に向けてあらゆる可能性を模索しているようだ。