かつてMLBの本塁打王として長く君臨したハンク・アーロン氏(86)は、ニグロリーグを経て、現在よりも人種差別が激しかった時代にMLBに挑戦。ベーブ・ルース氏が持っていた本塁打記録の714本に近づいた時期には、ひどい言葉を羅列した手紙が何通も届いたという。

米国内で熱を帯びる人種差別への抗議行動が激化するなか、MLB公式ウェブサイトのマイク・ルピカ記者はアーロン氏に話を聞いた。

同氏は現状について「恐怖を感じる」とコメント。そして同氏は、「私たちの国では、何かがひどく間違っている」と述べた。

また同氏は、米国ではアスリートが強力な発言力を持つようになったとコメント。「白人、黒人にかかわらず、まずその発言力を行使してほしい。これまで以上にその力が必要とされている」と期待した。

最後にアーロン氏は、自分はもうあまり歩けないとしながらも、「もし歩けたならば先頭に立ってデモ行進するだろう」と、思いを込めた。