ヤンキース田中将大投手(31)が17日(日本時間18日)、ブルージェイズ戦で今季最長の7回を7安打3失点と好投し、今季3勝目(2敗)を挙げた。3回に同点に追い付かれたものの、その後は打線の大量援護にも守られ、余力十分の91球で役目を終えた。

グリエルにソロ2本を含む3安打と苦戦。それでも、田中の総評はプラスだった。「それ以外は全体的にしっかり抑えられました。いい登板になったと思います」。好材料のひとつが、課題として挙げてきたスプリットだった。中盤以降は決め球としてだけでなく、カウント球としても効果を発揮。「少し手応えを感じられました」。終盤は速球を4球続けるなど新たなパターンも披露。次回登板で再戦する予定のブ軍相手に、早くも布石を打つ余裕すら見せた。「今日の結果を受けて復習して、それを見て次の登板にやっていく感じです」。

サマーキャンプ中、頭部に打球を受けて出遅れた田中の好投に、打線も大量援護で応えた。ジャッジ、スタントンら主力野手の故障者が次々に復帰。同点の4回にはメジャータイ記録の1イニング5本塁打、終わってみれば、メジャー新記録の3試合連続6本塁打以上、計19本塁打の豪打で、眼下の敵に3連勝した。

シーズン佳境に入り、ようやく役者がそろって8連勝。「すごくいい循環で来ていると思います」。公式戦は短縮されても、ワイルドカード・シリーズ(3試合制)が新設されたポストシーズンは長期化。田中、ヤ軍とも、絶好のタイミングで上昇気流に乗った。