レッズ秋山翔吾外野手(32)が22日(日本時間23日)、2020年ゴールドグラブ賞の左翼手部門で最終候補3人のファイナリストに選出された。メジャー1年目の今季は36試合で左翼の守備につき、中堅では21試合。ともに無失策だった。西武時代から慣れ親しんだ中堅だけでなく、左翼でも守備力の高さを見せ、球際の強さや送球の正確性を評価された。Zoomで取材に応じた秋山の主な一問一答は以下の通り。

-不慣れな左翼のポジションだった

秋山 レフトを守るというのは若干、不安はありました。ただシーズン前の練習、試合でレフトの起用になった時に、センターよりなんとなく守りやすいなと感じたので。すごく前向きな気持ちでやってました。

-守備面で一番、誇りに思えたことは

秋山 チームを助けるプレーがまだ出来たと思うし、何を誇れるかというのは、自分ではまだまだ。どのポジションでもいいプレーをしたいと思っている。周りの人が評価してくれて、ファンやチームの方が認めてくれることが僕としては喜びなので。今回こういう風に名前が出たということが、そういう人たちに少しでも存在感をアピールする1つになるんじゃないかなと思います。

-球際の強さ、1球1球の確認作業や状況判断の良さを地元メディアもたたえていた

秋山 ずっと屋外(の球場)でやる感覚とか、芝や風の状況、広さも測り切れていない状況だったけど、ベンチで(外野守備コーチの)ピックの指示をもらいながら、自分でも立ち位置を確認しながら(外野の)両サイドとコミュニケーションを取りながらできた。日本の頃と変わらないんですけど、(1年目で)分からない分だけ繊細にやっているように映ったかもしれないですね。

-そういう基本のところを評価された点では

秋山 事前の準備をしておかないと、能力でこっちの選手と勝負するというのは難しいので、プレーのイメージを膨らませておくことはより大事なこと。守備は1打席アウトになるよりも重いプレーになる可能性がある。そういうのは日本の時から心掛けていることでもありましたし、そういうところを見てくれている人がいるのは、すごく有り難いと思います。

-ポストシーズンに進出し、短期決戦での守備の重要さをどう感じた

秋山 かなりデータ化されていて、そういう意味でいうと、自分の感性、嗅覚を出すというのはすごく難しい。データで出過ぎていると、勝手に動きづらいところはありましたね。感性とか、その時の流れよりも、肩の強い選手、足の強い選手とか、結構、(選手の)能力勝負かなと。守っていて、できるなら自分でもっと動いてみたいなというのはありましたね。

-ア・リーグの投手部門では同い年のツインズ前田健太投手もノミネートされた

秋山 前田ばかり同級生と言われてますけど、田中も同級生なので(笑い)。前田の守備力というのはもちろん分かってるし、逆にいうと田中の守備力も高いものだと分かっているので。日本人としてはやっぱり、メジャーで戦う上での1つの武器だと思います。今までの先輩方もスキなく守っていたというのはすごく自分の記憶にもありますし、それをピッチャーでも体現してくれる選手がいるというのはすごく刺激になるし、他者が見て評価されるのが自分の存在の評価だと思っているので、すごく有り難いなと思ってます。