ドジャースの左腕クレイトン・カーショー投手(32)の経験と準備が、流れを左右する場面で生きた。

1点リードの4回2死一、三塁。セットポジションに入ろうとしていた時、背後の三塁走者マーゴーが盗塁スタートを切った。

5年前のアストロズ戦。「2アウトで同じ状況から、盗塁で得点を狙われたことがあった」と、この日と同様に本盗を阻止した経験があった。マーゴーが仕掛けてくることを「完全に予測していたわけではなかった」とカーショーは話したが、落ち着いてプレートを外し、素早く捕手へ送球。間一髪アウトとした。

機敏に反応する準備も怠らなかった。左腕で三塁走者を背にするため、投球動作に入ると動きが見えにくい。「一塁手に、三塁走者が走ったら叫んでくれと言っていた」。一塁手マンシーと事前に話し合い、レ軍の本盗に備えていた。

無死一、三塁の大ピンチを招いた4回を無失点で切り抜け、流れを引き寄せた。5回2/3を5安打2失点。6奪三振でポストシーズン(PS)通算207三振とし、PS記録もマークした。チームは今シリーズ3勝2敗で、32年ぶりのワールドシリーズ制覇へ王手。メジャー13年で通算175勝のベテラン左腕が、大きな勝利をたぐり寄せた。