ヤンキースからFAとなった田中将大投手(32)の退団が濃厚となった。

ヤ軍は大物FA内野手のDJ・ラメーニュー(32)と再契約、サイ・ヤング賞投手の先発右腕コリー・クルバー(34=レンジャーズFA)を獲得するなど一気に大補強。総年俸も膨らみ、田中獲得資金はなくなったとみられている。

ヤ軍は今オフ最優先事項としていたラメーヒューと6年総額9000万ドル(約94億5000万円)で再契約にこぎ着け、元サイ・ヤング賞投手の右腕クルバーと1年1100万ドル(約11億6000万円)で合意してもう1つの課題だった先発ローテ補強も実現した。また主砲アーロン・ジャッジ(28)と年俸調停を回避し1017万5000ドル(約10億7000万円)で契約を結ぶなど、この日だけで大出費となった。

コロナ禍の今季、ヤ軍は補強資金を節約し、総年俸をぜいたく税を避けるための上限2億1000万ドル(約221億円)までに収めるだろうとみられている。データサイト「ファングラフス」の見積によると、ヤ軍がこの上限に収めるにはあと約260万ドル(約2億7300万円)しか使えないことになり、トレードで年俸を削減しない限り大きな補強は難しい状況。田中との残留交渉を今後継続するのか、キャッシュマンGMはまだ何も発言していないが、米メディアは残留の可能性がほぼなくなったようだと伝えている。

MLBのFA先発投手市場は動きだしたばかりで、田中にはメジャーに残る選択肢もまだ残っている。今オフはここまでメッツ、ブルージェイズ、レッドソックス、パドレスなどが田中の獲得に興味を示したと伝えられており、パ軍については田中の調査を開始したと報じられたばかり。これから新たな球団が手を挙げる可能性もあり、動向が注目される。