MLBがロックアウト中に薬物検査を行っていないと、7日付の米メディアが伝えた。昨年12月1日に旧労使協定が失効し薬物規定も期限切れとなったため、ロックアウト突入後から検査を行っていないという。 ニューヨーク・ポスト電子版によると、これに関してMLBと選手会はいずれもコメントをしなかったという。米アンチ・ドーピング機構のトラビス・ティガート氏は「フェアプレーの観点からいうと、非常に懸念すべき問題。かつて自転車競技選手が行っていたように、テストステロンの微量摂取は精度の高い検査もすり抜ける。ジェルや経口錠剤は体内から排出されるので、数週間は摂取ができる」と懸念を示している。

MLBの薬物検査規定は2002年に選手会との合意の下で初めて導入され、翌03年から試験的に実施。薬物違反選手の罰則規定は04年から始まり、06年に興奮作用のあるアンフェタミンが禁止薬物に追加された。薬物検査が行われないのは、導入後約20年ぶりとなる。