ローズ氏合算NO!「イチロー騒ぎに乗っからない」

 イチローに通算最多安打数で抜かれた「ヒット・キング」は何を思うのか? 通算4256安打のメジャー最多記録を保持するピート・ローズ氏(75=元レッズ)は15日、米FOXスポーツ系列のウェブ放送に出演、あらためて日米の数字を合算することに異論を唱えた。5年前の発言も振り返って、その本音を探った。

 ローズ氏は「ヒット・キング」の称号を譲るつもりはないようだ。13日付のUSAトゥデー紙に「日本人は私をヒット・クイーン(2番目)にしようとしている。彼らはそのうち高校時代の安打まで数えだすんじゃないか」とコメント。この日のウェブ放送でも、自身がマイナーで427安打を放っていることを引き合いに出し「(イチローが)日本での安打数も通算するなら、私の(マイナーを含めた)プロ通算も計算したらどうだ」と、強気な姿勢を崩さなかった。

 「4256」に対する誇りは並大抵ではない。カル・リプケンの2632試合連続出場、ジョー・ディマジオの56試合連続安打、バリー・ボンズの762本塁打…。数ある偉大な記録の中で、抜かれる可能性が最も低いものを問われると「私の記録さ」と断言した。イチローのカウントダウンで盛り上がったここ数日は取材申し込みが殺到したようだが「“イチローの安打記録”騒ぎに私が乗っかる必要もない」と、これ以上の論争には付き合わないとした。

 そんなローズ氏も、5年前はイチローを自身の“後継者”に指名していた。11年10月1日付の日刊スポーツのインタビューで「(年間)200本を打つには、休まずに誰よりも多くの打席に立つ、という気概がないと到底達成できない。毎日試合に出たいと思い続けるところに、私はイチローという選手の価値を見いだしている」、自身と同じ考えを持つイチローを絶賛。日米通算記録にも理解を示し、こう続けた。

 「休まずに試合に出続ける選手が私の記録を追い越すことができる。それができるのはイチローかジーターだと思っていた。しかし(けがなどで休養が増えた)ジーターは私の記録を抜こうという気はないようだ。そうなればイチローしかいない」

 ローズ氏の本音が垣間見える。メジャー記録保持者としてのプライドと、イチローに対する畏敬の念。融合することのない2つの思いが交錯しているのかもしれない。