ダルビッシュ三十路1勝 術後最長マウンドほえた

7回表1死一、三塁、マンシーを空振り三振に仕留め、雄たけびを上げるダルビッシュ

<レンジャーズ6-2アスレチックス>◇17日(日本時間18日)◇グローブライフパーク

 天敵アスレチックス戦の連敗を8で止めた。レンジャーズのダルビッシュ有投手(30)が17日(日本時間18日)、昨年3月の右肘手術後最長の8回途中までマウンドに上がり、9三振を奪うなど2失点でまとめて4勝目を挙げた。

 1点リードで迎えた7回1死一、三塁。ダルビッシュは「同点はダメ」と腹をくくった。9番マンシーに続き、先頭打者弾を浴びた1番クリスプも153キロの速球で空振り三振。「狙い通り。気持ちで上に立てるように、と」。思わず大声でほえるほどで、12年の初対戦で勝って以来、11戦ぶりのア軍戦白星を喜んだ。

 6試合連続でクオリティースタート(6回以上、自責3以内)をクリアした。だが、完全に不安が消えたわけでもない。「ギリギリです、いつも。肘は元の状態に戻ってますが、他の部分があちこち、というのはあります」。夏場に中4日での登板が続き、体調管理は簡単ではない。それでも「今までの引き出しもありますし、周りに助けられて投げられています」と、素直な心境を明かした。

 前日16日に30歳の誕生日を迎え、クラブハウスで同僚からケーキで祝福された。「三十路(みそじ)になったなと思います」。復活途上ながらレ軍の地区優勝を担う存在。残り40試合は、ダルビッシュにとって本当の勝負どころになる。(アーリントン=四竈衛)