＜ナ・リーグ優勝決定シリーズ：ドジャース４－８カブス＞◇第５戦◇２０日（日本時間２１日）◇ドジャースタジアム

　ドジャースが、土俵際に追い込まれた。ナ・リーグ優勝決定シリーズ第５戦が２０日（日本時間２１日）に行われ、先発した前田健太投手（２８）は４回途中３安打１失点で非情の降板指令。終盤に突き放され、２勝３敗でカブスに「王手」を許した。

　前田は０－１の４回無死一、二塁のピンチから踏ん張った。後続から２死を奪い、打席に投手レスターを迎えたところで、ロバーツ監督は交代を告げた。前田は「仕方ない」と受け止めた一方で、「代わると思っていなかったので、ビックリした。２アウトで投手だし、確実に０点で切り抜けられた」と本音ものぞかせた。同監督は「速球の制球が甘くなり、変化球もキレがなくなっていた」と説明。その裏、ド軍が同点に追い付いて前田の黒星は消えたが、自身の先発試合でチームは、今ポストシーズン３試合に全敗となった。

　後がないド軍は、第６戦の命運を先発する鉄腕カーショーに託す。前田は「あのまま投げ続ければ、先発としての仕事を果たせたかなという悔しさはある。責任も感じますし、スッキリしない感じ」。悔しさを晴らす可能性がある限り、戦いを終えるつもりはない。（ロサンゼルス＝四竈衛）