上原浩治が激白「燃え尽きたい」日本復帰を示唆

手を振って成田空港から渡米する上原

 カブスからFAになっている上原浩治投手(42)が27日、日本球界復帰を視野に入れていることを示唆した。メジャー市場の動きが停滞し、まだ約50人のFA選手の移籍先が決まっていない。昨年12月上旬には「メジャー以外は引退」と話していたが、渡米直前に「日本の球団で『上原がほしい』と言ってくれる球団があるなら、そこで野球がしたいと思っています」と胸の内を明かした。

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 上原が「メジャー契約できなければ引退するつもり」と話したのは昨年12月だった。しかし、メジャー市場の動向は予想以上に停滞し、多くのFA選手は移籍先が決まっていない。連日ハードな練習を続けてきた気持ちも変わっていった。

 「正直、こんなふうになるとは思わなかった。3カ月近くしんどい練習を続けているうちに『俺はなんで練習してるんや』って。やっぱり野球がやりたい。年齢的にも残りの野球人生は短い。最初は辞めていいと思っていたけど、期待してくれる球団があるなら、そこで燃え尽きたいという気持ちの方が強くなった」

 1度は「引退」を口にした事実は否定しない。「言っちゃったし、これで日本でやったらボロクソ批判されるやろうなぁ」と覚悟もしている。一方で、日本で再び上原がプレーする姿を見られることを歓迎してくれるファンもいる。「引退って言ったのは最大の失敗。見通しが甘かった。言いたいことは言うタイプだったけど、軽はずみに言ってはいけないこともあるって学びました」と体裁が悪そうな表情で反省した。

 メジャー契約できる可能性も、まだ残っている。それでも「ここまで決まらないっていうのは自分への期待値が低いから。野球選手は期待してくれる球団でプレーするのがベスト。4月まで行き先が決まらずに練習を続けるつもりはない」と断言。渡米して家族と話し合い、最終的な方向性を定めるが、日本の球団からオファーがあった場合、自分で決めることを米国の代理人にも告げている。現時点で日本からの正式オファーはないが、進路を心配してくれている球団関係者からの“国内復帰の問い合わせ”は届いている。

 調整は万全だ。連日、90球前後の投げ込みを続けている。「体は元気。移籍先が決まったら、2週間もあれば本番の試合で投げられる」。メジャー残留への道が完全に消滅したわけではないが、メジャー以外の球団での「引退撤回」。上原の実力と実績があれば、日本球団との交渉は急ピッチで進む可能性は高い。日本球界復帰の可能性は、大きく膨らんだ。