メジャー適応に苦しむも信念曲げない大谷/記者メモ

フォークを投じる大谷(撮影・菅敏)

 エンゼルス大谷翔平投手(23)が24日(日本時間25日)、紅白戦に登板し、メジャー開幕前の最終調整を終えた。5度目の実戦登板で最多の85球を投げ、打者21人と対戦し、4回2/3に相当する14アウトを取って2安打2失点、5三振6四死球。苦しんできた生命線のフォークを多投し、開幕ローテーション入りに向けて準備を整えた。

<記者メモ>

 課題だったフォークを多投する姿に、19歳の大谷に恐れ入った、4年前の記憶がよみがえった。ゴールデンウイークの札幌ドームには3万5000人以上が詰め掛けていた。14年5月4日のオリックス戦。日本ハム大谷は、3回2死の9番打者まで、プレーボールから24球連続でストレートを投げた。試合前のブルペンで「変化球は抜けが多い」との理由だったというが、だからといって、そうそう出来る芸当ではない。

 課題克服のために貫いた今回のフォーク多投とは意味合いは違うが、何がベストかを判断し、周囲にどう思われるかなど気にせずに突き進む。黙々と壁当てをこなす姿なども典型で、昨季10勝を挙げたエンゼルスの26歳のブリッドウェルは「彼はまだ23歳だけど30歳のように練習をする。細部にこだわり、集中している」と驚いている。

 批判の多かった二刀流を貫き通せたのも、信念を曲げずに真っすぐに歩んできたから。ボールやマウンドの傾斜への対応に苦しんだ初のメジャーキャンプだが、一番大切なものは失っていない。【本間翼】