大谷凱旋会見 NG無し 羽生超え記者312人

会見でメジャー1年目を振り返るエンゼルス大谷(撮影・滝沢徹郎)

エンゼルス大谷翔平投手(24)が22日、東京の日本記者クラブで“凱旋(がいせん)会見”を行った。日本では米国に旅立った2月1日以来の生声に記者312人、スチルカメラ30台、テレビカメラ31台が集結。昨年11月11日に同所で行ったメジャー挑戦表明会見の255人を大幅に超え、フィギュアスケート男子シングルでオリンピック(五輪)連覇を達成した羽生結弦を超える今年4番目の多さだった。前日21日に帰国したばかりだが、メジャー1年目の総括、手術を受けた右肘の状態、20年東京五輪、ベーブ・ルース、結婚に至るまで約1時間、語り尽くした。

日本では294日ぶりとなる大谷の生声を届けようと、テレビ、ラジオ、新聞、雑誌など大勢の報道陣が日本記者クラブに集結した。午前9時59分、青色のネクタイをギュッと締めた大谷が会見場に現れると、無数のカメラのフラッシュ、シャッター音が鳴り響いた。席につくと、大谷のあいさつから会見が始まった。

大谷 シーズン中から多数の取材依頼、要望をいただいていたんですが、シーズン1年目で集中したいということもあって、なかなかお答えする時間がなかった。今日はシーズンも含めて、また術後の経過もお答えできればと思います。

記者312人、テレビ、スチルカメラ計61台が、大谷が今年1年でしるした軌跡の偉大さを物語った。今年も同所では世間で注目される人物が会見を行ったが、フリージャーナリストの安田純平氏、日大アメリカンフットボールの選手、サッカー日本代表のハリルホジッチ元監督に次ぎ、4番目に多い人数を数えた。

質疑応答ではテレビ各局のワイドショー、ニュース番組の担当者らからバラエティーに富んだ質問が飛んだ。「メジャー1年目の総括」「右肘の状態」など野球の話から、「英語でスピーチを」「結婚は?」など、プライベートな話にも及んだ。大谷は笑顔と絶妙な切り返しで応じた。

古巣日本ハムの先輩で日本テレビ系「情報ライブ ミヤネ屋」の代表者で訪れた岩本勉氏の質問には、軽い“ダメ出し”で笑わせた。岩本氏から1分を超える質問を受けた後、冒頭で「ちょっと長いので、あれですけど」とニヤリ。質問には誠実に答え、“緩急”を使った。約1時間、日本のファンが待ちに待った生声を届けた。【久保賢吾】

▼2018日本記者クラブ会見記者数トップ5

1位 ジャーナリスト・安田純平氏帰国 386人(11月2日)

2位 日大アメフト部・宮川泰介選手悪質タックル 358人(5月22日)

3位 ハリルホジッチ氏・日本代表監督解任後 332人(4月27日)

4位 大谷翔平帰国 312人(11月22日)

5位 羽生結弦・平昌(ピョンチャン)五輪金 240人(2月27日)

※ 大谷翔平メジャー挑戦 255人(17年11月11日)