菊池雄星争奪戦ゴング ウインターミーティング開幕

菊池雄星投手

西武からポスティングでメジャー移籍を目指す菊池雄星投手(27)の争奪戦が、いよいよ幕を開ける。メジャーの球団幹部や代理人らが一堂に会するウインターミーティングが10日(日本時間同日深夜)にネバダ州ラスベガスで4日間にわたって開催され、他のFA選手と同様に交渉が本格化する。

これまで菊池は「どこでも、ですね」と30球団OKの構えを示しているが、すでにヤンキースのスタインブレナー共同オーナー、ジャイアンツのザイディ編成本部長、レンジャーズのダニエルズGMらが同投手に言及。加えてマリナーズ、ドジャース、パドレス、フィリーズなども候補に挙げる。左腕の代理人スコット・ボラス氏の動向も注目される。

今オフのFAでトップクラスの左腕コービン(ダイヤモンドバックスFA)はナショナルズと6年総額1億4000万ドル(約154億円)で契約したが、他にも左腕カイケル、右腕モートン(ともにアストロズFA)、左腕ハップ(ヤンキースFA)ら上位グループの投手が残っており、彼らの去就も菊池の契約に影響を及ぼしそうだ。

菊池以外でも、総額4億ドル(約440億円)超の契約が予想されている目玉野手のハーパー外野手(ナショナルズFA)や4年連続30本塁打のマチャド内野手(ドジャースFA)、セーブ王4度の右腕キンブレル(レッドソックスFA)が未契約で、移籍先がこの冬最大の焦点。カジノの街での熱い交渉が始まる。

◆ウインターミーティング 毎年12月上旬~中旬に、大リーグ全30球団のGMら幹部だけでなくマイナー球団の幹部、代理人、大リーグ機構関係者が一堂に会し、トレード交渉やFA選手との契約交渉などを行うイベント。この期間に多くの選手の契約がまとまる。最終日にはマイナーに埋もれる人材を発掘する「ルール5ドラフト」も行われる。新外国人探しでNPB関係者も訪れる。今年は12月10~13日にネバダ州ラスベガスで開催される。

★主なウインターミーティングの注目選手

◆ダラス・カイケル投手(アストロズFA) 15年に20勝を記録しサイ・ヤング賞。

◆J・A・ハップ投手(ヤンキースFA) 7月にブルージェイズから移籍、5年連続2桁勝利。

◆チャーリー・モートン投手(アストロズFA) 球宴初出場した今季は15勝3敗でメジャー最高勝率。

◆ブライス・ハーパー外野手(ナショナルズFA) 15年42発でMVP&本塁打王。

◆マニー・マチャド内野手(ドジャースFA) 7月にオリオールズから移籍、球宴4度、ゴールドグラブ賞2度。