マリナーズ◎ジャイアンツ○菊池獲得本気度/一覧

米大リーグへの移籍交渉のため渡米する菊池は出発前に大勢の報道陣の前で会見に臨んだ(撮影・小沢裕)

ポスティングシステムで大リーグ移籍を目指す西武菊池雄星投手(27)が16日、成田空港から米国へ出発した。代理人スコット・ボラス氏の事務所のあるロサンゼルスでトレーニングを続けながら、移籍先の有力候補に挙げられるマリナーズ、ジャイアンツなど複数球団と直接交渉に臨む見込みだ。

<◎マリナーズ>

◆移籍予想

すでにカノ、パクストンら主力選手を大量放出。大胆なチーム再建に着手しており、27歳左腕菊池の獲得が、最大のターゲット。最低6年、総額66億円以上の好条件を用意しているほか、住環境の良さ、さらにイチローからの口説き文句も検討しており、最右翼候補。

◆球団幹部コメント

マリナーズ・ディポトGM「我々は菊池のことがとても好きだ」「我々がやろうとしていることの一助になってくれるだけの力は十分ある。彼の素晴らしさは成績が物語っている」。サービス監督は「才能のある選手。私としても獲得したい」

◆今オフの主な動き

先発左腕パクストンをヤンキースに、主砲カノと守護神ディアスをメッツに放出。獲得したばかりの一塁手サンタナはインディアンスに放出し通算380本塁打の指名打者エンカーナシオンを獲得。

<○ジャイアンツ>

◆移籍予想

先発陣の補強が最優先で、日本人にとって、親しみやすい西海岸の環境、再建途上のチーム事情に一致。

◆球団幹部コメント

ジャイアンツ・ザイディ編成本部長「我々は詳細に調査し、交渉前にやるべきことをしっかりやっている」

◆今オフの主な動き

目立った動きなし。

<▲ナショナルズ>

◆移籍予想

資金力が豊富で、エースのシャーザーの後継者となる先発投手を模索。主砲ハーパーの退団が確実なだけに、主力選手の補強は急務。

◆球団幹部コメント

ナショナルズ・リゾGM「評価を精査し、動向を追っている1人」

◆今オフの主な動き

先発左腕コービン(ダイヤモンドバックスFA)と6年1億4000万ドル(約154億円)で契約。先発右腕ロアークをレッズに放出し、救援右腕レイニーを獲得。

<☆フィリーズ>

◆移籍予想

強豪再建に積極的で、投打を問わず、補強に前向き。資金力は潤沢なだけに、ダークホース的な存在といえる。

◆球団幹部コメント

菊池に言及していないが、ミドルトン・オーナーが「(今オフは)かなりの、少しばかげているほどの金額を使う予定」

◆今オフの主な動き

球宴5度選出のマカチェン外野手(ヤンキースFA)と3年5000万ドル(約55億円)で契約。

<☆ブルージェイズ>

◆移籍予想

先発補強が最重要課題。かつて所属したムネリンの人気度からも日本市場参入に意欲的で、来季からは専属スカウトを配置。

◆球団幹部コメント

ブルージェイズ・アトキンズGM「可能性としては先発ローテーションでもトップ級になれる」

◆今オフの主な動き

契約残り2年3400万ドル(約37億4000万円)のトロウィツキー遊撃手を自由契約。

<△レンジャーズ>

◆移籍予想

花巻東高時代から視察を続けており、メジャー内でも「菊池情報」については歴史を持つ。契約年数、年俸などの条件面がネックか。

◆球団幹部コメント

レンジャーズ・ダニエルズGM「どの程度の興味か詳しくは明かせないが、調査はしている」

◆今オフの主な動き

通算82勝の先発右腕リン(ヤンキースFA)と3年3000万ドル(約33億円)で合意。ドラフト指名権と引き換えに救援左腕クラウディオをブルワーズに放出。

<△パドレス>

◆移籍予想

日本人市場への調査力は秀逸。居住環境は全米屈指といわれているが、チームとしての成熟度、資金力などに課題あり。

◆球団幹部コメント

パドレス・プレラーGM「チームをより良くするために、我々は常にいい選手を探している」

◆今オフの主な動き

7月に右肘手術を受けた先発右腕リチャーズ(エンゼルスFA)と2年1550万ドル(約17億1000万円)で、今季途中までエ軍でプレーしたキンズラー二塁手(レッドソックスFA)と2年800万ドル(約8億8000万円)で合意。

※印は担当記者が予想する各球団の「雄星獲得」本気度 上から◎→○→▲→☆→△の順