大谷翔平VS菊池雄星 メジャーで同じ高校対戦は…

2018年報道写真展で、大リーグでの投打の自身の写真パネルの前でバットとグラブを持つエンゼルス大谷(撮影・柴田隆二)

エンゼルス大谷翔平投手(24)が18日、花巻東(岩手)の先輩である菊池雄星投手(27)との対戦に意欲を見せた。東京・日本橋三越本店で始まった「2018年報道写真展」(東京写真記者協会主催)のテープカットに参加。メジャーの舞台に挑戦する先発との対戦をモチベーションの1つとして、右肘内側側副靱帯(じんたい)の再建手術からの早期復帰を目指す。

先輩との対戦も、大谷にとって大きなモチベーションになる。報道写真展の会場で、ポスティングシステムを利用して大リーグ移籍を目指す菊池について聞かれると「僕が来年1年頑張れれば、対戦することもあると思う。まずはそういうところにまた戻れるように、リハビリを頑張りたい」と目を輝かせた。

昨オフは大谷自身が「移籍フィーバー」の渦中にいた。それだけに「今のところはまったく連絡を取ってないです。お忙しい時期だと思うので、そちらに集中して。チームを決めるのは大事なことだと思うので」と先輩を思いやった。とはいえ、対戦を心待ちにする気持ちは隠せない。「僕らが楽しみというより先生(花巻東・佐々木監督)がすごい楽しみなんじゃないかなと思います。同世代で同じ高校でなかなかメジャーリーグで対戦するというのもない。指導してもらった立場からすれば(監督に)見せたいなというのは当然ある」と言い切った。

来季については仮に肘の回復が順調でも「投げる可能性はないと思います」と明言。シーズン終盤もマウンドに上がることなく、年間を通じて打者一本で勝負することを誓った。「バッターとして僕が毎試合、安定して出られるような立場なら(菊池を相手に)打席に立つ機会がある」。2人が最後に対戦したのは17年3月31日の開幕戦、日本ハム-西武(札幌ド)。大谷は右二塁打、右前打の2安打をマークしたが、空振り三振も喫した。大リーグという夢の舞台で、再び真剣勝負が繰り広げられる。【千葉修宏】

◆日本人の同校対決 過去に日本人大リーガーを複数輩出している高校はPL学園(松井稼、桑田、福留、前田)東北(佐々木、斎藤、ダルビッシュ)横浜(松坂、高橋建)上宮(薮田、黒田)東海大大阪仰星(上原、建山)の5校ある。同じ高校出身で投手と打者の対戦は1度あり、桑田(パイレーツ)が07年7月16日ロッキーズ戦でPL学園の後輩松井稼と1打席対戦し、二ゴロに仕留めた。

◆日本での「打者大谷」対菊池 大谷が打者としての対戦は2試合あり、プロ1年目の13年は2打席とも空振り三振だった。17年は3打数2安打で計5打数2安打だった。投手での先発対決は4度あり3勝0敗。16年9月28日の対戦は1安打完封、15奪三振で胴上げ投手になった。