大谷逆転球宴へ効果絶大 東海岸で活躍上がる注目度

レイズ対エンゼルス 3回表、左中間に二塁打を放ち、二塁へ滑り込むエンゼルス大谷(撮影・菅敏)

<レイズ3-5エンゼルス>◇13日(日本時間14日)◇トロピカーナフィールド

エンゼルス大谷翔平投手(24)が、メジャー史上初&日本人メジャー初の快挙を成し遂げた。レイズ戦に「3番DH」で出場し、サイクル安打を達成。守備位置が投手のみの選手では過去例のない大記録となった。

メジャー2年目でのオールスター出場へ、強烈なインパクトを与えた。この日は、米国東部(南東部)のフロリダ州タンパで行われた試合。地元ラジオ局でレイズの取材を続けるスティーブ氏は「サイクル安打を初めて見たよ。今日はすごく特別な日だ」と興奮を抑えられない様子。さらに、「東海岸の野球ファンに『そうだ、(球宴の投票で)彼のことを忘れていたじゃないか!』と思わせるだろうね」とまくしたてた。

6月から本塁打5本と好調だが、出場した試合は本拠地アナハイムを含めてすべて米国西部の球場だ。西部時間の午後7時ごろに開始される試合で大谷が活躍したとしても、時差で3時間進んでいる東部のファンにとっては深夜になり、ニュースを目にしないこともある。東海岸には強豪ヤンキースやレッドソックスなど人気球団もあり、大谷の活躍が注目されないという影響も出てくるという。

10日に公表された球宴の投票中間発表では、DH部門で4位。最終選考に進める3位まで(ツインズのクルーズ)とは4万8000票差。スティーブ氏は「大谷が出るべき」とも言った。自身初の球宴出場、また、日本人初のホームランダービー出場へ向けても弾みをつける大活躍となった。【MLB担当=斎藤庸裕】