エンゼルス、2投手でスカッグス投手に捧ぐ準完全

試合前にスカッグス投手を悼み黙とうするエンゼルスの選手たち(ロイター)

<エンゼルス13-0マリナーズ>◇12日(日本時間13日)◇エンゼルスタジアム

エンゼルスが2投手のリレーで準完全試合を達成した。先発の右腕コールは2回をそれぞれ3者凡退。3回から2番手のペーニャが7イニングを無安打1四球。終盤にさしかかるにつれ、徐々に球場のファンの期待が高まる中、マ軍打線をノーヒットに抑えた。

この日は1日に左腕スカッグス投手が急逝してから初めて、本拠地で試合が行われた。エ軍ナインが全員、スカッグスの背番号「45」のユニホームを着用。試合前には追悼式が行われ、両軍が一、三塁線上に並び、黙とうをささげた。ナイン一丸となった試合で初回から打線がつながり、投手陣も力を合わせて無安打無得点。亡き同僚に送る、感慨深い勝利となった。

試合後、エ軍ナインは着用していた背番号「45」のユニホームを脱ぎ、マウンドへ1つ1つ、並べた。試合が終わっても、球場で応援していたファンはしばらく帰らず、スタンディングオベーションで勝利を祝福。オースマス監督は「すごく特別だった。25年、メジャーのフィールドにいる中で、もっとも特別な瞬間の1つ。みんなでつないだノーヒッター。スカッグスが達成したようなノーヒッターとも感じる」と感慨深そうに振り返った。

無安打無得点試合は球団では2012年の5月2日以来7年ぶり11度目で、継投で達成は1990年の4月11日以来29年ぶり2度目。メジャー全体ではドジャースが昨年5月4日に達成して以来、13度目の継投でのノーヒットノーランとなった。