大谷、通算100打点は松井秀喜に次ぐ2番目の早さ

エンゼルス対マリナーズ 5回裏エンゼルス無死満塁、左へ同点の犠飛を放つエンゼルス大谷(撮影・菅敏)

<エンゼルス6-3マリナーズ>◇14日(日本時間15日)◇エンゼルスタジアム

【アナハイム(米カリフォルニア州)14日(日本時間15日)=斎藤庸裕】エンゼルス大谷翔平投手(25)が、メジャー通算100打点に到達した。3番DHで出場したマリナーズ戦の5回、無死満塁から左犠飛。貴重な同点打を放った。170試合で100打点到達は松井秀喜(ヤンキース)の150試合に次ぎ、日本人で2番目の早さ。また、花巻東高(岩手)の先輩、菊池雄星投手(28)とメジャー2度目の対決では四球、三振だった。

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大谷特有の左方向への打撃で、打点の節目を飾った。5回無死満塁で元ヤクルトの右腕カラシティのフォークに腕を伸ばした。打球は左中間へ打ち上げ、同点の犠飛。大リーグ通算170試合で100打点をマークした。「今日みたいなシチュエーションで最低限、必要な仕事として、そういう風なものが重なってくれればいい」と控えめだったが、日本人では松井秀喜の150試合に次ぎ、2番目で到達した。

今季、代打出場以外は全試合で3番を務める。大谷にとって打点の重要性とは「僕が打点を取れれば、前を打つ打者、その前の打者に甘い球も多くなると思う。そういう意味ではすごく大事」。相手投手は大量得点を避けるため、四球で走者をためることを嫌がる。ならば前打者に甘いボールが来る。投手心理を踏まえた二刀流らしい考え方だ。実際に、2番のトラウトは昨年が四球率20・1%で今季は19・2%。大谷が調子を上げてきた6月以降に限れば、15・2%で、トラウト勝負の傾向も徐々に出始めている。

高校の先輩、菊池とメジャー2度目の対戦もあった。第1打席は四球で、第2打席は外角スライダーに空振り三振。安打は出なかったが「みんな粘って球数を投げさせていましたし、いい取り組みだった」とうなずいた。菊池の4四球のうち1つは大谷が選んだもの。結果的に5回途中での降板につながり、終盤でチームは勝ち越した。

7回の第4打席では元日本ハムの同僚バス(日本での登録名バース)から内野安打も放った。3連勝で貯金を2としたチーム状態に「今日みたいに後半、追い上げて勝ちきるのも大事。中継ぎの投手も頑張って抑えてくれている」と満足そう。15日からはアストロズ戦を控える。「同地区なので、明日からの4連戦もすごく大事かなと思います」。首位たたきへ、中軸として仕事を全うする。