マー君、ダル、マエケン 記者が独断と偏見PS予想

MLBワイルドカードシリーズ組み合わせ※数字は各リーグのシード順位、WC=ワイルドカード。3回戦制2勝先取で地区シリーズ進出。日付は日本時間。シード上位の本拠で開催。シーズン中移籍投手は今季通算成績

コロナ禍の影響で60試合に短縮されたメジャーの公式戦も無事に終了。29日(日本時間30日)からはポストシーズン(PS)がスタートします。

両リーグとも8球団ずつとなったPSの行方は? ワールドシリーズの組み合わせは? MLB担当の四竈衛、斎藤庸裕の両記者が、独断と偏見と勝手な思い込みで、かなり無責任に予想してみました。

   ◇   ◇   ◇

四竈 例年の162試合終了後でも、PSの予想はめったに当たらないのに、今季はわずか60試合。各球団の戦力を分析するのは簡単じゃないけど、PSのカギを握るのは何だと思う?

斎藤 やっぱ勢いじゃないッスかね。公式戦最後の流れが大事で、例えばマエケンがエース格になったツインズは最後に巻き返したし、見物だと思います。

四竈 確かに、メジャーでは、公式戦は強いチーム、PSは熱いチームが制す、とも言われるからね。じゃあ、早速だけど、ズバリWSの組み合わせはどうなると思う? 無観客で大幅収入減の機構、スポンサー、中継するテレビ局は「ヤンキース-ドジャース」の黄金カードで視聴率の大幅アップをもくろんでるとは思うけど、残念ながら実現しないと思う。

斎藤 同感です。かなり意外だと思われるかもしれませんが、僕の予想は「ホワイトソックス-パドレス」。Wソックスは最後に負けが込みましたが、打線の破壊力はリーグ随一で、投手陣も充実してます。パドレスを挙げたのは、僕がサンディエゴに留学していたから、という身勝手な理由もあります。ただ、当時極めて弱小だったチームが、今は強力打線になって、ワクワクするチームに変身しました。弱小球団が金持ちドジャースを倒す光景を、ぜひ見たいんッスよ。

四竈 説得力があるかないかは別にして、おもしろい組み合わせだよね。じゃあ、こちらもユニークなカードで、筒香VS秋山が激突する「レイズ-レッズ」。言うまでもなく、レイズはア・リーグの最高勝率チーム。スーパースターもいなければ、豪快さがあるわけでもない。ただ、粘り強いし、どこからでも得点できる。しかも、投手陣はトップクラス。全国的にはほぼ無名の選手ばかりかもしれないけど、相手が嫌がるチーム。一方のレッズはいわゆる“ホットなチーム”。バウアー、カスティーヨ、グレイの先発3本柱は、他球団にとって脅威だろうし、実力十分の伏兵になると思うよ。

斎藤 伏兵と言うなら、インディアンスでしょう。今年は打線が低調でしたが、先発、救援とも投手陣は強力。PSの経験者が多いのも強みですよ。

四竈 本当に不気味なのは、マーリンズ。球団再建の途中だけど、22歳のサンチェス、24歳のロペス、25歳のアルカンタラの先発3人は、将来サイ・ヤング賞候補になるピカピカの逸材。オーナーのジーター氏の目利きはさすがです。過去2回のPSで、いずれも世界一になった不思議な実績も侮れないよ。

斎藤 本当ならドジャースも押したいんですが、どうしてもエース左腕カーショーが気になるんです。実績は申し分なくても、PSになると…。打線もパワフルだけど、本塁打依存症だから、どうしても信頼できないんっスよ。

四竈 ヤンキースにしても、コールと田中は信頼できるけど、打線は水もの。何といってもメジャーワーストの失策数(48)は、いただけない。守備のほころびは短期決戦では致命的でしょう。申し訳ないけど、捕手サンチェスでは勝てません。

斎藤 最終的には、攻守に1点を大事にするチームが勝つんでしょうね。

四竈 2人の身勝手な予想が到底当たるとも思えないけど、いずれにしても、こんなご時世だからドラマチックで白熱したレベルの高いPSを期待したいね。