<レンジャーズ4-9エンゼルス>◇26日(日本時間27日)◇グローブライフフィールド
二刀流・大谷翔平-。メジャー・リーグという最高峰の舞台で投げて、打っての活躍は、野球人誰しもが抱いたことがある、夢の姿かもしれない。
だが見る者を引きつける理由は、そのプレーだけではない。ファン、チームメート、そして指揮官が、魅力として口をそろえるのは大谷の「エナジー」。その熱量がサポートを呼び、二刀流の道を後押ししている。
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マウンドで、打席で、常に100%の大谷の“エナジー”に、人は引きつけられる。今季、エンゼルスタジアムを訪れた大谷ファンの青年コール・リオスさん(19)は、その魅力を「彼のエナジーが好きだね。すごい熱狂がある中で、それに応える」と言った。目に見える投打のパフォーマンスだけではない。エナジーを感じる部分は、その生き様にもあった。
「うまくいかなくて、またうまくいかない。それでも前を見て、ようやくうまくいった。ある人は諦めるかもしれない。でも彼はいつも、挑戦している」
まさにこの日のレンジャーズ戦、出ばなをくじかれながら、二刀流の力で盛り返した。そんな熱量あふれる姿勢は、ファンだけでなく、チーム内にも伝わる。
今季からエ軍に加入し、大谷と「何か強いつながりがある」と感じている遊撃手イグレシアスは言う。「準備、考え方、彼のことを注目して見ている。ものすごい、驚くべきエナジーがある」。準備は、ブルペン投球、内野との連係プレー練習、さらに打撃練習に及ぶ。ただでさえ時間を要する二刀流の調整を“普通”にこなす。投打両方のデータや情報量も多い中、万全で試合に臨む姿は、同僚の目をくぎ付けにしている。
マドン監督しかりだ。「彼のプレーにはものすごいエナジーがある。エキサイトし、よく笑い、熱中している」。歯を食いしばって腕を振り、初球からフルスイングし、いつも全力疾走…。時にマウンドでほえ、ガッツポーズを見せ、感情をあらわにする。リアル二刀流も、左翼の守備も、大谷の積極的なアピールから実現したものだった。
100%の姿にファンは声援を送り、チームはサポートする。イグレシアスは「楽しんで、リラックスさせたい」と常に笑顔で迎え、指揮官は「ありのままでいればいい」と結果が出なかった時も背中を押し続けた。前例のない二刀流の道。大谷は「周りの人が協力してくれて、流れに乗ってここまで来た」と言う。だが、引き寄せているのは大谷のエナジー。関わる全ての人の力が組み合わさり、道が広がっている。【斎藤庸裕】