<カブス5-6レイズ>◇19日(日本時間20日)◇リグリーフィールド
2番の仕事に徹し、出塁率でメジャー1位に浮上した。カブス鈴木誠也外野手(27)が19日(日本時間20日)、本拠地レイズ戦に「2番右翼」でスタメン出場し、1打数無安打ながら3四球を選んだ。いずれもフルカウントまで粘り、根負けした投手の四球を誘った。日本人選手記録で並んでいたデビューからの連続試合安打は「9」でストップも、開幕からの連続試合出塁は「11」で継続中。出塁率は5割8分1厘に上げ、両リーグトップに立った。
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無安打でも、警戒されながら3四球で出塁した選球眼こそ、カブス鈴木の真骨頂だった。前日は初の4番、この日は初の2番で先発出場。精神的な負担などを考慮された開幕戦は6番スタートも、デビュー10試合で助走期間は終了。主軸に認めたカ軍首脳陣が、より多くの打席を望んだ結果が、「2番鈴木」だった。
そんな期待に応えるかのように、鈴木は際どい球を見極めた。3回の第2打席こそカウント2-1から二ゴロに倒れたものの、その他の打席はすべてフルカウントまで持ち込み、四球を選んだ。ロス監督は試合後、4打席で計24球を投げさせた粘りについて「驚くべき努力。本当に選球眼がいい」と、あらためて信頼感を口にした。
戸惑いが多いはずの米1年目。だが、鈴木はオープン戦から腹をくくっていた。日本とは異なるストライクゾーンについて、「自分なりのゾーンがある。ボールと思った球を振りに行くと、打撃が崩れてしまう」と、微妙な審判の判定にも表情を変えることはなかった。近年のデータを重視する戦術についても、「データも大事ですが、人間のやること」と、自らの感覚を最優先させてきた。試合前に確認するのは、相手投手の球種、球速など最低限の情報。「タイミングさえ合えば、バットは自然に出てくる」と、付け焼き刃的な発想は除外する。
その結果、ここまで出塁率はメジャートップ、OPS(出塁率+長打率)も同2位と傑出した数字を残す。18日には週間MVPに初選出され、デビューからの連続試合出塁は、岩村明憲が持つ日本人選手最長の「12」に王手。まだ4カードを戦っただけで、鈴木が持つポテンシャルの高さは、早くもメジャー全体に浸透してきた。
◆出塁率1位 鈴木が3四球を記録し、出塁率で両リーグトップに浮上。球団によると、デビューから11試合連続出塁はカブス史上最長タイ(1902年アート・ウィリアムズ、1958年トニー・テーラー)。OPSはメジャー2位、ナ・リーグでは1位となった。シーズン記録は出塁率6割9厘、OPS1・421とも04年のバリー・ボンズ(ジャイアンツ)。