WBC組以外のメジャーリーガーも存在感を示した。米大リーグは19日(日本時間20日)、フロリダ、アリゾナ両州でキャンプを行い、メッツ千賀滉大投手(30)とツインズ前田健太投手(34)が実戦形式の投球練習(ライブBP)に初登板した。千賀は打者6人に29球で3三振を奪い、お化けフォークを猛アピール。
メジャーでは新人となる千賀が、海千山千のスーパースター軍団を抑え込んだ。主砲アロンソら打者6人に計29球で3奪三振。安打性の当たりは1本だけで「すごく集中している自分がいましたし、すごく楽しめました」と振り返った。
ベールを脱いだ「お化けフォーク」を、リーグを代表する打者たちが絶賛した。19、20年に球宴の本塁打競争を連覇したアロンソは19年本塁打王、昨季打点王という強打者。フォークに空振りを喫し「どんな球だったか」と記者から問われると「分からない。だからゴーストピッチと呼ばれているんだろう」と苦笑い。「かっこいい名前がついているのには、それだけの理由があった。多くの選手が空振りすると思う」と太鼓判を押した。
振り回す長距離砲だけでなく、巧打者にも通用した。昨季、打率3割2分6厘で首位打者に輝いたマクニールは「今までで見たことがないよ」とお手上げ。球団の野手で最高年俸(3200万ドル=約41億6000万円)のリンドアは「見ていないよ。ゴーストボールだからね」。アロンソの反応についてコメントを求められた千賀は「This is ghost」(お化けだから)と英語で答え、記者たちの笑いを誘った。
5年総額7500万ドル(約97億5000万円)の高額契約を結んだ投手に向けられた、手厳しいニューヨークメディアからの懐疑的な視線が一変した。お化けフォークが、フォークなのかスプリットなのか問われ「日本ではフォークと呼ばれていた。ぐっと挟んでるわけじゃないから、分類ではスプリットになると思うけれど」。笑みを浮かべながらの丁寧な回答に、人柄をにじませた。
課題も見つけた。今季からの新ルールで投球間に時間制限が設けられる「ピッチクロック」の対応には「握りを変える時に焦ってしまった。この握りじゃないのに、と思いながら投げたのが5球くらいあった」と明かし「本当に勉強になったマウンド」と収穫を口にした。試行錯誤を繰り返し、適応していく。