藤浪晋太郎 OP戦2戦目は3回1安打1失点3K 「回を追うごとに良くなった」と手応え

アスレチックス藤浪晋太郎(USA TODAY)

<オープン戦:ダイヤモンドバックス-アスレチックス>◇7日(日本時間8日)◇米アリゾナ州スコッツデール

【スコッツデール(米アリゾナ州)7日(日本時間8日)=四竈衛】メジャー1年目のアスレチックス藤浪晋太郎投手(28)が、オープン戦2戦目となるダイヤモンドバックス戦に登板し、3回1安打1失点2四球3奪三振と上々の投球を披露した。「ちょっとスプリットの落ちが悪かったですけど、その代わり、他の球種で組み立てができたのは収穫」と振り返った。

2回、先頭に対し、フルカウントから際どい球を「ボール」と判定されても、藤浪は苦笑いを浮かべていた。遊撃内野安打で初失点後、回の合間に主審から手やグラブをチェックされた際にも、笑顔で会話するなど、前向きで明るい表情が絶えなかった。「ちょっと力加減をした」と言う3回は、危なげなく3者凡退。「回を追うごとに良くなっていったと思います」。52球を投げ、最速97マイル(約156キロ)をマークするなど、文句なしの登板だった。

高い目的意識を持ってマウンドへ向かった。3三振はすべて高めの速球でフィニッシュ。練習時からコーチ陣には「高めと口酸っぱく言われてます」と言われており、低めが基本の日本時代とは意識を変えた。「高めのストライクゾーンは日本より広いので、有効に使っていくべきかなと。ベルトより上というイメージで、吹き上がるような感じ」。バレルゾーン理論が浸透し、アッパー気味のスイングが主流のメジャーでは、藤浪クラスの球速、球威があれば、高めは攻めどころ。「元々、自分は(右肘の)アングルが低いですし、それも生かしていければなと思います」。

開幕前の登板はあと3試合が見込まれ、今後は主力級と複数回対戦することになる。「多少は押し込めているのかなと。ただ、その辺りは慢心せずに、これから打者との兼ね合いで勉強していきたいですね」。着実に手応えが膨らむ一方で、藤浪は謙虚な心構えも忘れてはいない。