ヤンキース救援右腕が「ピッチコム」を観客席に投げる「戻って来て、とても幸せ」費用請求免れる

エンゼルス捕手スタッシが右足に付けるサイン伝達に使用する電子機器レーダー「ピッチコム」(2022年5月撮影)

<ヤンキース6-5オリオールズ>◇23日(日本時間24日)◇ヤンキースタジアム

ヤンキースの救援右腕マイケル・キング投手(27)が、サイン交換機器の「ピッチコム」を観客席に投げ入れた。

9回から4番手で登板。先頭打者を三振に打ち取ったが、送信機の不具合を感じていた。「僕がスライダー(のサイン)を打っても、ベン(ロートベット捕手)にシンカーと伝わっていたんだ」。ベルトから送信機を外し、ベンチに向かって投げた、はずだった。

「長方形の小さな電子機器を投げるのは慣れていないんだ」。キングが投げたピッチコムは、観客席の女性のもとに届いてしまった。「ダグアウトの前に落ちると思っていたら、フリスビーのように飛んでいって、浮いているのが見えたんだ。そして、それがファンに当たりそうになるのを見たんだ」。機械を球場の係員が回収し、ベンチに手渡した。

その後は、捕手からのサインを受信しながら、キングは2回を無安打1四球3奪三振と好投。今季初勝利を挙げた。チームは延長10回にサヨナラ勝ちした。

ヒーローになったキングだが、試合後、意外な事実を知らされた。ピッチコムの送信機、受信機を紛失した球団は、1台につき5000ドル(約67万5000円)の交換費用をメジャーリーグ機構に請求される。あやうく球団から費用を請求される可能性もあったが「そうでなかったことを望むよ。戻って来て、とても幸せだ」と笑った。