<エンゼルス2-6ダイヤモンドバックス>◇6月30日(日本時間7月1日)◇エンゼルスタジアム
エンゼルス大谷翔平投手(28)が、歴史的アーチを放った。ダイヤモンドバックス戦に「2番DH」で出場し、6回の第3打席で2戦連発となる今季30号ソロを右越えに運んだ。飛距離493フィート(約150メートル)は自己最長で、今季MLBの最長弾。月間29打点は松井秀喜(ヤンキース)に並び日本人メジャー最多タイ。6月に15本塁打は1930年のベーブ・ルース、同34年のボブ・ジョンソン、同61年のロジャー・マリス以来、メジャーの歴史で4人目の快挙となった。
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白球が右翼フェンスを軽々越え、消えていった…。大谷が、どでかいホームランをかっ飛ばした。6回無死、ど真ん中のスライダーを目いっぱい引きつけて強振。甲高く響いた快音とともに、歩きながら打球を見上げた。自己最長の飛距離493フィート(約150メートル)。データ解析「スタットキャスト」が導入された15年以降で球団最長、エンゼルスタジアム最長、さらに今季のMLB最長となる、歴史的な一撃をたたきこんだ。
待ってましたとばかりのフルスイングだった。ネビン監督が「あれ以上飛ぶ打球は今後、見ないだろう。素晴らしい。あのホームランがエネルギーをくれた」と振り返ったように、空気が一変した。0-5の劣勢で3回以降は、淡々と試合が進んでいた。静まり返る本拠地。その状況で、確実にボールを捉える軽打では満足しない。ファーストストライクの条件も重なったが、明らかに本塁打を狙ったような一振りだった。一斉に立ち上がるファン。ホームランアーチスト大谷の超特大弾に、酔いしれた。
8回にダメ押し点を奪われ、観客の関心はより一層、大谷のスイングに一点集中した。8回裏無死の最終打席、2球で2ストライクと追い込まれてから、4球連続ボールで四球。すると、チャンスで敬遠されたかのようなブーイングが起こった。有利な状況に立ったはずの相手投手が、逆に追い込まれて投げきれない。一方で、ファンは大谷が打つ姿をもっと見たい-。もはやチームの勝敗とは別次元で、“大谷を見る”という価値が生まれていた。
6月は打率3割9分4厘、15本塁打、29打点、OPS1・444で、過去最高の驚異的な数字で終えた。2戦連発、自己最長アーチで決めた3年連続30本塁打の大台。打率を1厘上げ、打撃3冠もはっきりと見えてきた。忘れるべからず、大谷は投手でもある。目を疑う、夢のような光景が現実に起きている。【斎藤庸裕】
◆150メートル弾 30号が自己最長の493フィート(約150メートル)を記録。今季メジャー最長で、スタットキャストが導入された15年以降ではトラウト(22年10月5日、オリオールズ戦)の490フィート(約149メートル)を抜き球団最長。エンゼルスタジアムでも最長弾。15年以降のメジャーでは13位タイ。
◆6月15発 6月に15本塁打を放ったのは30年ベーブ・ルース、34年ボブ・ジョンソン、61年ロジャー・マリスに続きア・リーグ史上4人目。ルースは同年49本、ジョンソンは34本、マリスは61本塁打を記録。
◆ソーサ以来 大谷はここまで11盗塁。7月に入る前に「30本塁打、10盗塁」を記録したのは98年サミー・ソーサ以来、史上2人目。また月間「15本塁打、4盗塁」は03年アレックス・ロドリゲス以来、20年ぶり。