【フェニックス(米アリゾナ州)2日(日本時間3日)=四竈衛】ドジャース大谷翔平投手(30)が一気に3盗塁を決め、「44-46」まで積み上げた。ダイヤモンドバックス戦に「1番DH」で出場し、4打数2安打2四球3盗塁の活躍でド軍の快勝に貢献した。同地区の宿敵相手の4連戦を3勝1敗。その結果、今季のダ軍との対戦成績を7勝6敗と勝ち越し、あらためて3年連続地区優勝へ優位な立場に立った。
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確信に裏付けされた走りだった。7回1死一塁。塁上の大谷は、冷静にタイミングを見計らっていた。けん制1球後の初球。左腕モンゴメリーは2番ベッツに対し、動きの少ないクイックでチェンジアップを投じた。さすがの大谷でも、スタートを切れない間合いだった。だが、2球目。果敢に仕掛けた。その際、モンゴメリーはゆっくりと足を高く上げた。捕手デルカスティーヨが素早く送球したものの、大谷は涼しい顔で二塁へ滑り込んでいた。
快走はさらに続いた。直後の3球目。大きなリードからアッという間に三塁へ到達した。4回の二盗に続き、この日は3盗塁。92%の成功率で今季46盗塁まで積み上げた。「しっかりとリスクを考えて、アウトになる確率の低い中で進塁できれば、それは理想だと思う」。具体的な表現は避けたものの、1球ごとにマッカロー一塁ベースコーチと確認。「特に(投手が)右左で難しさは感じない。総合的に考えてセーフになると思えば行きます」。モンゴメリーがクイックで投げない時のデータ、またはクセを見抜いていた可能性も含め、大谷の積極性が際立つ盗塁ショーだった。
前人未到の「50-50」へまた大きく近づいた。ただ、大谷にとって個人記録は重圧ではない。「健康な状態で試合に出られれば、チャンスがあるんじゃないかと思います」。残りは24試合。狙いを定めなくても、普段通りにプレーしていれば、おのずと結果はついて来る。そのスタンスは、開幕以来、変わっていない。
数々の記録を残してきた一方、初めて緊迫する9月を迎えた。この日の快勝で、宿敵ダ軍相手に敵地で3勝1敗。通算7勝6敗と勝ち越し、プレーオフの本拠地開幕権など優位な立場を確保した。「9月でこれだけいい位置になかったので。今までにない経験。個人的にはすごく目の前の試合に集中できていると思います」。本塁打は足踏みしても、足にスランプはない。勝つために走り回った大谷のユニホームは、泥まみれの左ヒザに大きな穴が開いていた。
▽ド軍ロバーツ監督(大谷の3盗塁に)「彼の積極的な気構えがいい。盗塁することによって、状況が変わり、相手投手の失投にもつながる。50-50は、ほぼ行けそうだね」
▼大谷が3盗塁で「44本塁打&46盗塁」とした。1試合3盗塁は8月3日以来2度目の自己最多タイ。本塁打と盗塁の両部門で44以上の「44-44」は史上初。
▼大谷が1回に打った右前打は打球速度が117・2マイル(約189キロ)で今季4位。15年の計測開始後の球団史上4位で、1~13位まで、8位(17年4月4日プイグの遊ゴロ)を除くと、今季の大谷が独占している。1位は4月27日に菊池(当時ブルージェイズ)から放った右前打で119・2マイル(約192キロ)。