大谷翔平、驚異的パフォーマンスでシーズン完走も「成績とか数字はもう意味ない」PS見据える

ロッキーズ対ドジャース レギュラーシーズンを終え、ロバーツ監督(右)とタッチをする大谷(撮影・菅敏)

<ロッキーズ1-2ドジャース>◇29日(日本時間30日)◇クアーズフィールド

【デンバー(米コロラド州)29日(日本時間30日)=斎藤庸裕】ドジャース大谷翔平投手(30)が、移籍1年目のレギュラーシーズンを驚異的なパフォーマンスで完走した。ロッキーズ戦に「1番DH」で出場し、4打数1安打1盗塁。首位打者には4厘、届かなかったが、54本塁打、130打点で打撃2冠は確実だ。右肘のリハビリで打者に専念し、前人未到の「50-50」を達成するなど、長打力と走力のフル稼働でチームの地区優勝に貢献した。10月5日から地区シリーズが本拠地で開幕。初のポストシーズン(PS)に挑む。

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大谷は162試合を通じ、全力を尽くした。首位打者には届かずも、同点の8回1死一塁、第4打席で強烈な打球の右前打を放った。すると、二塁走者のバーンズに三塁への盗塁を試みるようジェスチャーで促し、“サイン通り”にダブルスチール成功。59個目の盗塁を決め、相手投手のボークによる決勝点につなげた。打って、走って、笑顔もあり-。今季を象徴するプレーを見せ、レギュラーシーズンの最終戦をフル出場で終えた。

「記録はいろいろありましたけど、まずは1年間しっかりと安定して出られたのが一番、自分の中で良かった。ケアをしてくれた人たちも、サポートしてくれた人たちにも感謝したい」

移籍1年目。選手それぞれのプレースタイル、監督や首脳陣の構想、目指す野球の形など、ド軍色になじむことがまず優先だった。同僚だけでなく、コーチ陣や球団スタッフとも積極的に交流。その上で、ケガなく元気にプレーし続けたことで自然に溶け込んだ。「僕1人のルーティンではもちろんできないので、毎日同じ時間に同じことをなるべくできるようなスケジュールを、話し合いながらできたのが良かった。チームの一員として1年間できたこと、チームメートのサポートにも感謝したい」。周囲に支えられながら、鉄人のようにフル稼働した。

何度も繰り返した感謝の言葉。足元から、家族にも支えてもらった。8月中旬の「プレーヤーズ・ウイークエンド」で特注の愛犬デコピンシューズを使用。その後も験担ぎで継続し、最終戦でも履いてプレーした。そして何より、真美子夫人のサポートも欠かせなかった。「野球以外を考える時間も多くなったというか、それがいい方向に、グラウンドにいる時に逆に、より集中できるようになったのかなと思うので。そこはもちろん感謝したい」。

数字を並べれば、日本人初のトリプルスリーもかすむほど、圧倒的な結果を残した。前人未到の「50-50」を達成し、あらゆる打撃部門でキャリアハイ。本塁打と打点の2冠は確実だが、「シーズン中に積み上げた成績とか数字はもう意味ないので」と、早くもPSでの戦いへ目を向けた。「まず、それ(今季を振り返ること)より、いい思い出がこの先来るよう努力したい」。10月5日から、本拠地で地区シリーズが開幕する。本番はこれから-。ワールドシリーズ制覇を目指す戦いに挑む。

◆トリプルスリー シーズン打率3割、30本塁打、30盗塁を同時に達成した選手。日本では10人が記録し、ヤクルト山田哲人は1人で3度マークした。大リーグにトリプルスリーの概念はないが、同じ条件を満たしたのは過去25人(29度)。今季は大谷とウィット(ロイヤルズ)の2人が達成した。

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