<ドジャース6-9フィリーズ>◇16日(日本時間17日)◇ドジャースタジアム
【ロサンゼルス(米カリフォルニア州)16日(日本時間17日)=斎藤庸裕】ドジャース大谷翔平投手(31)が、伝説的な二刀流のパフォーマンスを披露した。「1番DH兼投手」でフィリーズ戦に先発。メジャー自己最速タイとなる101・7マイル(約164キロ)をマークし、5回ノーヒットに封じた。降板後は8回の第4打席で50号ソロを放ち、史上6人目となる2年連続50号の大台に到達。また、投打で史上初の「シーズン50本塁打&50奪三振」も達成した。試合後はポストシーズンでのあらゆる起用法に備え、リリーフ登板からの外野出場にも意欲を示した。
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試合後、大谷は淡々と言葉をつなぎながら、突如びっくり仰天のコメントを残した。ポストシーズンでリリーフとして起用される可能性について「いろんな人といろんな話をして、当然その話も出ましたし、プレーヤーとして、どこでも行けと言われた時に、その対応ができる準備をまずしたい」と冷静に語った。
一気に想像を超えてきたのは、その直後だった。
「それがマウンドでもそうですし、もしかしたら外野、リリーフでいくということは、その後も考えると外野の守備にもつかないといけない状況があったりすると思うので。どんな状況になっても、しっかりと対応できる準備をしたい」
ここ最近、DHの大谷がリリーフ登板した場合、ルール上はDH解除となり、打者で出場できなくなることが問題視されていた。ロバーツ監督も打力低下のリスクを踏まえ、慎重な姿勢だった。だが、大谷は既にその議論を超える域に到達していた。打者で残れるようにすればいい-。それが、外野手で出場するというウルトラCの選択肢だった。
投打に守備での体への負担を考慮すれば、現実的には考えにくい。
ただ、ゼロではない。
限りなく可能性が低くても、起こり得ることに全力を尽くす姿勢が、二刀流の扉を開いた大谷の真骨頂とも言える。昨季は春キャンプ中の2月末に突然、新調した外野手用グラブとファーストミットの感触を確かめる姿があった。
「DH」を解除し、投打で同時出場していた21年シーズンは7度、外野守備につく機会があった。先発で降板後もDHで出場できる「大谷ルール」が採用された22年以降は、打者のみでの出場が続いている。大谷の外野守備への意欲を伝え聞いたロバーツ監督は「現実的にどうなるかは分からないが、そういうことを言ってくれるのは、とても素晴らしい」と、献身的な姿勢に感謝した。あらゆる可能性を踏まえて自ら動く、先読み力。それがあるから、不可能と思われることが可能になる。
◆大谷の外野守備 大リーグ移籍後はエンゼルス時代、4年目の21年に7試合ある(右翼6、左翼1)。いずれもスタメンではなく、指名打者や投手でのスタメン出場後、または代打からの守備だった。メジャー初守備となった4月24日アストロズ戦では指名打者で本塁打を放ってから志願して左翼へ回り「スリーウエー・プレーヤー(三刀流)」として米メディアを沸かせた。昨年4月25日にはドジャース移籍後、初めて外野で打球捕の練習を行った。日本ハム時代は外野手で62試合に出場し、内訳は1年目の13年に54試合(スタメン49試合)、14年に8試合(すべてスタメン)。