<ダイヤモンドバックス4-5ドジャース>◇24日(日本時間25日)◇チェースフィールド
【フェニックス(米アリゾナ州)24日(日本時間25日)=四竈衛、斎藤庸裕】ドジャース佐々木朗希投手(23)が、5月13日以来、約4カ月ぶりにメジャーへ復帰。ダイヤモンドバックス戦で、日米通じて初の救援マウンドに上がり、1回無安打無失点2奪三振と完璧な投球を披露した。ド軍は、レジェンド左腕クレイトン・カーショー(37)を含む計8投手をつぎ込む総力戦の末、延長11回で勝利。地区4連覇へマジック「1」で臨む25日(同26日)は、山本由伸投手(27)が先発マウンドに上がる。
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敵地ながら、球場全体の空気を変え、支配するかのような13球だった。2点リードの7回。ブルペンからマウンドへ向かった佐々木は、初の重責を背にしても落ち着き払っていた。「結構、思ったよりも急だったので、緊張してる余裕もなかったです」。6番マキャンを三ゴロに仕留めると、続くタワ、バルガスを連続三振。息を潜めるような期待感、好奇心、半信半疑の目で見守っていた超満員のスタンドを、圧倒的な内容でどよめかせた。
離脱前、最後の登板となった5月9日も同じアリゾナのマウンドだった。その後、右肩のインピンジメント症候群と診断され、戦列から離脱した。その直後は筋力不足などが指摘された一方、調整ペースを疑問視する声も聞かれた。年明けの正式契約後、ビザ取得の期間もあり、キャンプ地に合流したのも直前だった。1年目で言語や文化も異なる不慣れな環境の中、日本での開幕シリーズ登板に合わせて急ピッチで調整。大陸間の移動を含め、万全な状態で開幕を迎えるのは、新人ならずとも簡単ではなかった。
約4カ月間は、腹をくくって肩の治療と下半身強化に専念した。夏の日差しを受けながらゴムチューブを使ったダッシュなどを黙々とこなした。今季だけでなく、将来を見据えた上で、より強くなって復帰するためだった。「強くなった感じよりも、以前のように痛みなく、自分のやりたい動きが少しずつできるようになってきたかなとは思います」。右腕をしならせ、球持ちが良く角度の付いた快速球は、最速99・8マイル(約161キロ)の数値以上に迫力十分だった。
テストの意味合いもあった初救援に、文句なしの快投で答えた。不安視されている救援陣の中、今後は連投を含めた登板間隔、複数イニングなどクリアすべき課題もある。一方で、佐々木は「コンディション的にはいけると思う。(間隔次第で)変化が出た時にどう対応できるかが大事」と前向きな姿勢をのぞかせた。延長までもつれた総力戦の中、あらためて潜在能力の高さを見せた佐々木の存在感が、地区Vのみならず、連続世界一への光明となったことは間違いない。
○…2点のリードを守った佐々木を、ベンチのロバーツ監督は満面の笑みを浮かべて出迎えた。「救援経験がない中、チームのために救援陣に入る決断をしてくれた。その姿勢自体がすばらしい。自信を持って投げていたし、チームメートもすごく喜んでいた」。今後は、中1日での再登板も示唆。崩壊寸前だった救援陣の中、「新戦力」の登場にご機嫌だった。
▼ドジャース佐々木が日米を通じて初の救援登板。日本では公式戦64試合、CS3試合、オールスター2試合が全て先発。大リーグでもレギュラーシーズンの過去8試合は先発だった。日本人大リーガーでは岩隈久志、前田健太、上沢直之がNPB時代に救援1試合だけで大リーグでも救援登板しているが、NPBの救援ゼロで渡米し大リーグで初の救援を記録したのは佐々木が初めて。