大谷翔平は“必殺球キラー”第1打席で剛腕グリーン自信の162キロ打ち砕く/Nobu’s Eye

<ナ・リーグ・ワイルドカードシリーズ:ドジャース10-5レッズ>◇第1戦◇30日(日本時間10月1日)◇ドジャースタジアム

ドジャース大谷翔平投手(31)が「1番DH」で出場し、初回の第1打席で先制ソロを放った。剛腕グリーンと対戦。カウント2-1から、内角の100・4マイル(約162キロ)の直球を完璧に捉え、右翼席へライナーで飛び込むソロとした。MLBでの大谷に密着取材歴8年目の斎藤庸裕記者が、コラム「Nobu’s Eye」で迫った。

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ポストシーズン初戦の第1打席、大谷の一撃がレッズの好右腕グリーンに与えた影響は、先制の1得点という事実以上に大きかった。同投手の強みは、平均球速99・5マイル(約160キロ)を誇る直球だ。今シーズンの被打率1割9分9厘は、ナ・リーグの先発投手ではドジャース山本(1割9分4厘)、パドレスのピベッタ(1割9分5厘)に次ぐ3位につけており、失点を防ぐボールとしての価値(ランバリュー)はメジャー全体の上位3%に入る。それだけ自信のあるボールを、大谷は打ち砕いた。

グリーンは試合後、大谷との対戦について一言で振り返った。「彼はいいスイングをした」。その上で、ドジャース打線については「勝負球に対応し、変化球も見極めていた」と語った。カウントを整える時にも、決め球としても使えるフォーシーム。大谷でさえ、「100マイル(約161キロ)のインコースなので、狙ってるからといって何本も打てる球でもない」と評する勝負球を打たれたのは、精神的にもダメージがある。

大谷は第1打席では、攻めの姿勢をより強く持てる。今年6月、先頭打者アーチが多い理由について「基本的には初回の1番バッターが一番、(相手投手が)勝負に来る打席。回が進んで僅差になって得点圏にランナーが進めば、ゾーン外を突いてくる。初回が一番、ゾーン内で自分がスイングする機会が多い」と語った。試合終盤にさしかかれば、勝負を避けられる場面も多くなる。ただ、第1打席ではその可能性は低い。だからこそ、フルスイングがしやすい状況でもある。

昨年6月5日、パイレーツの剛腕スキーンズの100・1マイル(約161キロ)直球を捉え、バックスクリーンに運んだ。今年7月22日、当時ツインズ(現フィリーズ)で絶対的守護神のデュランが投じた100・1マイルの高速スプリットを、左翼席へたたきこんだ。相手を精神的にも追い詰める“必殺球キラー”。狙い澄ました第1打席の一振りで、流れが一気に傾いた。【斎藤庸裕】

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