【ヤクルト】村上宗隆、メジャー移籍の野手では契約最高額更新か「約150億円以上」米誌伝える

ポスティング申請が完了したヤクルト村上

ヤクルト村上宗隆内野手(25)のメジャー移籍に向けた契約交渉が、いよいよ始まる。ヤクルトは8日、村上についてポスティングシステムの申請を行い、MLBの全30球団宛てに契約可能選手として通知されたと発表した。交渉期間は米東部時間8日午前8時(日本時間同日午後10時)から12月22日午後5時(同23日午前7時)までの45日間。米球界でも村上の評価と注目度は高く、激しい争奪戦が予想される。

   ◇   ◇   ◇

22年にNPB史上最年少22歳で3冠王に輝いた日本の主砲が、ついにメジャー球団と交渉可能になった。MLB公式サイトなど米メディアは一斉に、村上のポスティング手続きが行われたと報道。同サイトはNPBでの実績を紹介し、あるスカウトが「彼のパワーは本物。メジャーでもその能力を発揮できる」と高評価していたことを伝えた。移籍先候補には「ヤンキース、メッツ、マリナーズ、フィリーズ、ジャイアンツ、レッドソックスなど多くの球団が興味を示すと見込まれる」と、資金力があり、内野手の補強に動く可能性がある球団を挙げた。

さらに米経済誌フォーブス電子版は、日本からメジャー移籍した野手では契約最高額を更新すると予測。これまでの最高額は22年オフにレッドソックスと契約した吉田正尚の5年総額9000万ドル(当時約126億円)だが「どこのチームが獲得することになっても、村上と契約するために1億ドル(約150億円)以上を支払うことになるだろう」と伝えた。

村上は三塁か一塁、またはDHでの起用が見込まれる。今オフのFA市場では、今季56本塁打を放ちナ・リーグ本塁打王に輝いたシュワバー(フィリーズ)、ブレグマン(レッドソックス)、アロンソ(メッツ)ら大物が名を連ねており、各選手の動向が村上の契約にも大きく影響しそうだ。

今季は上半身の負傷で56試合出場にとどまったが、リーグ3位の22本塁打をマークした。三振率の高さと四球率の低さが懸念されてはいるものの、それを差し引いても余りある長打力と若さが評価され、米主要メディアのFAランキングでは軒並み上位にランクイン。今後の契約交渉の行方に、日米から注目が集まっている。

◆ジャイアンツ 10~14年の間に3度世界一に輝き、21年には9年ぶりに地区優勝したが、それ以降はポストシーズン進出なし。今季30本塁打の遊撃手アダメス、三塁手チャプマンが打線をけん引する。昨オフに韓国から李政厚を獲得した。かつて新庄剛志、田中賢介、青木宣親らがプレー。三塁はチャプマン、一塁は今季途中にレッドソックスから獲得した強打者ディバースと若手エルドリッジが併用される可能性が高い。

◆フィリーズ 2年連続地区優勝、4年連続ポストシーズン進出を果たしているナ・リーグ東地区の強豪。チームの顔はMVP2度のハーパー。他にもターナーら好打者がそろう。日本選手ではかつて井口資仁と田口壮が所属し、今季途中までマイナーで青柳晃洋がプレーした。内野は一塁にハーパー、三塁にはボームがおり、現状では今季の本塁打王シュワバーがFAとなることで空くDHしか枠がない。

◆レッドソックス ヤンキースとのライバル関係と本拠地フェンウェイパークのグリーンモンスターが名高い伝統球団。07年に松坂大輔、13年には上原浩治と岡島秀樹を擁して世界一になるなど、日本選手とワールドシリーズに縁がある。現在は吉田正尚が所属。三塁はブレグマンがFAとなるため補強必須。一塁は5月に左膝手術を受けたカサスが来季から復帰予定だが、懸念点も多く一塁手を補強する可能性もある。

◆ヤンキース ワールドシリーズ最多27度制覇を誇るメジャーを代表する名門球団。資金力が潤沢で、日本選手との関係も深く、かつては松井秀樹、田中将大らを獲得した実績がある。スター外野手のジャッジが主将を務める。三塁手の固定が長年の課題で、今季は7月にロッキーズからマクマーンを獲得したが根本的な解決にはなっていない。一塁はゴールドシュミットがFAとなり、来季はライスが守る見込みだ。

◆メッツ 億万長者コーエン氏がオーナーを務め、メジャー屈指の資金力が武器。同氏が就任した20年以降は大型補強を行い、昨オフには外野手ソトと大谷を上回る史上最高15年7億6500万ドル(約1150億円)で契約した。他には千賀滉大らが所属。だが15年を最後に地区優勝から遠ざかり、今季もポストシーズン進出を逃した。正三塁手が定まっておらず、一塁も主砲アロンソがFAとなるため内野陣が手薄となる。

◆マリナーズ イチローら多くの日本選手がプレーしたことで知られ、日本でも知名度はトップクラス。今季は24年ぶりの地区優勝を果たし、ポストシーズンでも善戦したが球団初のワールドシリーズ進出まで一歩及ばなかった。今季60本塁打を放った捕手ローリーやイチローを師と仰ぐ外野手ロドリゲスが所属。内野は三塁手スアレス、一塁手ネーラーがともにFAとなるため、いずれも補強の優先順位は高い。

◆ポスティングシステム 海外FA権取得前に米球界に移籍できる制度。申請期間は11月1日~12月15日。手続き後の交渉期間は45日間。当初は最高入札額を提示した球団が独占交渉権を得たが、18年オフからは選手が結んだ契約の総額に応じて譲渡金の額が決まる変動制に改定された。昨年はこの制度を使って佐々木(ロッテ)がドジャース、青柳(阪神)がフィリーズ、小笠原(中日)がナショナルズへ移籍した。

〇…村上の移籍先オッズをFOXスポーツが公式Xで公開した。1位はパドレスとレッドソックスで「+550」のタイ。3位はメッツで「+600」、4位はドジャースとヤンキースとマリナーズで「+650」となっている。7位は「名前の挙がっていない他球団」で「+700」、8位はジャイアンツとフィリーズで「+850」、10位はレンジャーズで「+900」としている。オッズは100ドルのベットで獲得できる金額を示している。

【関連記事】ヤクルトニュース一覧