大谷翔平、26年はWBC連覇&シーズン3連覇の「W世界一」なるか/新春Nobu's Eye

WBCで世界一を決め、喜びを爆発させ帽子を投げる大谷翔平(2023年3月撮影)

ドジャース大谷翔平投手(31)が、山本由伸投手(27)との最強コンビでダブル世界一を目指す。3月に開催されるワールド・ベースボール・クラシック(WBC)に2大会連続で出場。起用法に関しては球団との話し合いが必要だが、投打の二刀流でいつでも戦える準備を行う見込みだ。各国の最強布陣がそろう第6回WBCが終われば、ワールドシリーズ(WS)3連覇に向けての戦いが始まる。1年で2度の世界一は、過去に2人だけ。大谷のメジャー挑戦から9年目、密着取材を続ける斎藤庸裕記者がコラム「Nobu's Eye」で、その可能性に迫った。

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大谷と山本が、再び壮大な挑戦となる1年をスタートさせる。3月に開催されるWBCと26年シーズンWSのダブルV。1年で2度の世界一は過去に2人いるが、前回大会の23年からWBC2連覇&MLBシーズンの3連覇を成し遂げた選手は史上初となる。チームとしても個人としても勝ち続ける黄金時代へ。ド軍が誇る最強コンビは勝つための選択肢を広げてきた。

大谷は昨季、2度目の右肘手術から二刀流で復活を遂げた。6月16日のパドレス戦で1イニング限定の「オープナー」として先発復帰。異例の起用法だったが、短いイニングで出力を最大限にする経験を積んだことで、オープナーも可能という「選択肢」が加わった。野球選手としての可能性を広げる-。かつて、外野手起用について「1つ選択肢が増えるので。できるに越したことはない」と言った。そもそも、二刀流はチームの戦い方として選択肢を広げられるメリットがある。同時に、大谷はあらゆる可能性を探ってきた。

3月のWBCで起用法はまだ明らかにされていない。一方で、侍ジャパンのチーム編成に近い球界関係者は「いきなり先発はしないかもしれないが、勝ち進んでいけばいずれ、どこかの場面で投げるのでは」と見込んでいる。当然、明確に起用法を伝えられていなくても大谷は、その可能性を考慮し、二刀流で戦える準備を整えるはずだ。前回23年はWBCで投打ともにフル回転し、シーズンでは8月下旬に右肘を故障。おそらくその経験も、年間のペース配分を考える上で投球回を制限するなどの「選択肢」につながるだろう。

オープナーのように短いイニング限定で第2先発につなげる戦い方になるのか。トーナメント式の米国ラウンドから二刀流解禁か、可能性は薄いが救援で登板し、場合によっては「DH解除」でリリーフから外野手に回るか。3月17日のWBCの決勝からドジャースの開幕戦まで10日しかなく、いずれにしてもシーズンへの調整も兼ねた柔軟な起用が考えられる。

世界一コンビとして参戦する予定の山本も昨季WSで、第6戦の先発から中0日の連投で第7戦のクローザーとして登板した。「また1つ新しい自分、『いけるんだ』っていう自信になりました」と語った右腕。2人の優勝請負人が、できる限り広げた戦い方の「選択肢」。それが、連覇を目指す日本の何よりの強みとなる。【斎藤庸裕】

◆同一年にWBCとワールドシリーズで優勝した選手 17年に米国代表とアストロズでプレーしたグレガーソン投手とブレグマン内野手の2人がいるが、両方の舞台で活躍するのは難しい。グレガーソンはWBCで守護神を務め、4試合で3セーブをマーク。しかし、シーズン開幕以降は不調に苦しみ、ワールドシリーズ登板は2試合のみだった。ブレグマンはWBCでは主砲アレナドの控え野手で出場2試合にとどまったが、ワールドシリーズでは全7試合に出場。2本塁打、5打点の活躍で球団初のワールドシリーズ制覇に貢献した。